クスリ兄弟の奮闘2
ナレーション「次の日の朝。あらあら♪お腹を出して寝てたら、風邪をひきますよ♪」
兄「…んあ。あぁ……いよいよ決戦の朝か…おい!!起きろ!」
弟「……ずももも!スピー…ずももも!スピー……」
兄「すげー寝息だな。おら!!朝だぞ!!」
弟「ん!?あぁ、オハヨ!兄たま!!」
弟を起こしてやるという行為も最初で最後かと思うと複雑だが……えーい!迷いは捨てろ!!
兄「作戦決行前にお前に言いたいことがある!」
弟「なんだい?兄弟?」
兄「まず俺を呼ぶ時の、その、なんだ、コードネームみたいなヤツを決めたい。」
弟「コードネーム?」
兄「作戦の時に使用する名前だ!実は前から決めていてな!今日は俺のことを、チャーリーって呼んでくれ!」
弟「…兄チャーリー?」
兄「兄は付けなくていい!チャーリーだ!!」
弟「そんな……そんな目上の方に対して、それは失礼だよ。ましてや僕から見たら尊敬の対象に存在する兄を呼び捨てにするなんて、貴方を冒涜することになりかねない!そんなことが無いようにと、昔からの人は色んな呼び方をこの世で使ってきたんだと思う。兄という言葉だって立派な尊敬の言葉なんだ!だって………¥%+〒○$^<……」
兄「………」
弟「ふぅ……ということで、つまりチャーリーって呼べば良いんだね?」
兄「突然話が戻って来た!!?」
弟「じゃあ、チャーリー!僕は何て呼ばれるの?」
兄「これも考えてある。……シゲタカだ!!」
弟「レッドアイだね!かっこ良い名前だなぁ。」
兄「お、おお、だろう?」
なんか昨日と雰囲気が違うから、やり難いなぁ。
兄「気を取り直して…ん!んん!レッドアイ!!作戦を説明する!」
弟「オーケー、チャーリー!!」
兄「まぁ、今までこの中で生活してきたから分かるように、我々から主の行動は丸わかりだ!だって透明なビンの中だからな!つまり、主が近くにきたら……」
弟「ゴクリ……近くに来たら……」
兄「飛んで必死にアピールするんだ。」
弟「えぇぇ!?」
兄「ただ飛ぶわけじゃないぞ!音を出すのも大事だ!我々はココに居ますぞぉ!ってな感じでな!むしろ、声を出していこう!!」
弟「それだけ?」
兄「さ、主も起きてるみたいだし、やるぞ!!エイエイ、オー!!」
弟「オ、オーー!」
ピョンピョン♪ピョンピョン♪
兄「ハァハァ…全然気付かないな…」
弟「そ、そうだね。でも、まだはじまったばかりだから休憩しながら、頑張ろう!」
兄「ハァハァ、ハァハァ…」
弟「ちょっと!大丈夫!!チャーリー!?」
兄「あぁ、……この作戦は多分駄目だな。次の作戦に移る!」
弟「もう!?」
兄「俺が調査した感じだと、主はダンスが好きみたいだ!……踊るぞ!!」
弟「僕踊れないよ!チャーリー!」
兄「えーい、もう近くに来ているぞ!さあ、踊るぞ!イェーイ、フゥゥゥ♪タララタラ♪ズンタカズンタカ♪」
弟「ヒューヒュー♪それー!!ワッホーーイ♪」
兄「クッ…これも駄目か……」
弟「何がいけないんだろう。」
兄「…レッドアイ!」
弟「ん?何?」
兄「今日はもう寝よう。また明日頑張ればいいさ。」
弟「そうだね。お疲れ様、チャーリー。お休み!」
兄「相変わらず早いな。」
ナレーション「その後兄弟達は、来る日も来る日も様々な作戦を挑みましたが失敗の連続。すでに最初の作戦から二週間も過ぎたある日。兄弟は恐ろしい事実に直面するのでした。
3へ続く…