表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【ダークファンタジー】黒剣遺言: Monument bleuの逆襲  作者: トシマコフ
回帰編(過去編)
31/32

回帰編 第九話「運命を越える者たち」

──ビア王国・王都。


 巨大な魔導映写装置から、世界中に映像が発信された。


 「──我が王国は、かつて英雄と讃えられた者たちに裏切られた」


 玉座に座るのは、ニンカシ・ビア。  その傍らには、聖王騎士団の一部精鋭が控えていた。


 「ギルド“Monument bleu”。彼らは王を謀殺し、王族と国家の安定を脅かす反逆者である」


 世界中の都市に、顔写真と情報がばら撒かれる。


 【指名手配】  

【反逆罪:ギルドMonument bleu 全構成員】  

【賞金:命の価値に見合う対価】


 都市の壁、船の帆、交易紙にまでその名は刻まれた。


 「この国はもう、“正義”の意味を喪ったな」


 ──離れの廃教会にて。


 ジルが静かに呟く。


 「だが、この世界の“運命”を作ってきたのは、いつだって正義ではない」


 ダークは、焚き火の炎を見つめていた。  その眼には、怒りでも憎しみでもなく、“復讐”の覚悟が宿っていた。


 「世界が俺たちを敵に回すなら、それでも構わねぇ」  「生きて、守って、証明してやる」


 ジルが剣を手に取る。  「俺たちの存在こそが、“真の証”だ」


 ロイヤルは傷を癒しながら、苦笑する。  「賞金首ね……俺、ちょっと人気出るかな?」


 「……俺とジルは姿を消す。これからしばらく、名前も顔も捨てる」  ダークが立ち上がった。


 「全員を守るために、まずは敵の目を逸らさねぇと」


 ──一方その頃、各地。


・鍛冶都市バドワでは、ボンド・アロンアルファが「ギルドの名を汚すな」と挑戦者を一撃で沈め、姿を消す。

・南方砂漠では、ジャンボール・ロゼが魔導の塔を焼き払いながら「賞金首ねぇ」と冷笑し、情報を遮断。 ・辺境の村では、ムサシが刀を背負いながら「刀の収集でもするか!」と旅を再開する。

・呪霊の森では、キロネックス・シンが死者の群れを従え、「我が力を奪いに来るならば、死して学べ」と敵を蹂躙。

・魔獣の谷では、ムーン・クアールが従魔とともに静かに潜伏し、「まだ時じゃない。ダークが動くまで…」と独りごと。

・山岳の祠では、インペリア・ディクタドールが「強者が俺に来ないなら、俺が狩りに行くまで」と空に拳を突き上げる。



 ──世界が敵になった。  だが、それでも立ち上がる者たちがいた。


 それは、剣では届かぬものを“魂”で超える者たち。


 

──次回、名を捨てた者たちの【再起の一歩】。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ