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第3話 湖畔の戦闘【R15版】

挿絵(By みてみん)


「これは何なの、こんなはずでは…」



 リリアンは自らの作戦が思いもよらない方向に行ってしまったことに戸惑いを隠せず、呆然と立ち尽くしてた。



「――…っ、ぅっ…、んぅ―――っ、もやめてぇ...」


「きゃぅ、んぅぅっ!はぁ、ぁ……っ、そこ、触っちゃ...だめっ!」


 

 目の前では、二人の少女がスライムに飲み込まれ、そしてその若い肉体をねばねばの粘液を絡みつかせながら、敏感な部分を責め抜かれている。

 見てはいけないと思い手で顔を覆うが、初めて目にする他者の媚態を、好奇心からつい指の隙間から覗いてしまう。



――― わ、私はただ二人を人質に取ろうとしただけ、それだけだったにの......



 スライムは触手を使って、力の抜けた二人の肉体を器用に縛り上げる。

 M字に脚を開かせると、【自主規制】を擦り合わせるかのように近づけ始めた。



「――…へにゃぁっ、ぅっ…、んぅ、はぁ、ぁッ…【自主規制】っちゃうよぉ......

 アイザックぅ、、、助けてぇ」



 レイラの【自主規制】は新たな刺激を前に、ふるふると震えながら露をこぼす。

 このままでは二つの【自主規制】が合わさり、嬌声で奏でる演奏の第二幕が上がろうとしたその時、



「レイラ、セリーナ、大丈夫か?!」



 アイザックが駆けつけた。



  ・

  ・

  ・



 駆けつけたアイザックは、あまりの事態に目を見開いた。

 レイラとセリーナの二人がスライムに絡みつかれ、艶声を上げている。二人の表情は蕩け切っており、息も絶えだえと言った様子。そして見知らぬエルフの女性が、顔を真っ赤にしてその様子を見つめていた。



「これは、かなりの手練れた変態の仕業ですな。」



 フェーリスがそう続ける。



「見たところ、身体を溶かすような攻撃的な種類ではない様子。命に別状はないでしょう。しかしこの動きには、かなり手を加え、性的な刺激を与えるよう仕込まれていると伺えます。自然発生したというよりは、使役者がいると考えた方がよいでしょう。

きっとその変質者は、二人があられものない姿で善がり狂わされる様を、そう遠くない場所で観察していると思われます。

 ……そこなエルフの娘よ、なにか知らぬか?周りで怪しげな者を見かけなかったか?」



 いきなり声をかけられたエルフは、はっと我に返った表情をしたかと思うと、ギリギリ言いそうなほどカクカクと首を捻りこちらに顔を向け



「せ、、、聖者、、、?」



 と今気づいたとばかりに呟いた。

 スライムとアイザックを交互に見つめた後、何とも言えない表情を浮かべため息をつく。

 そして意を決したように、鎧の胸当て部分をぱんっとたたくと、



「わ、わ、わ、我は森の王国が騎士、リリアン! も、申し訳ないが、人質をとらせてもらった!我が要求を聞いてもらわねばならぬ!」



 何とか、という様子で、やけっぱち気味にそう宣言した。



「……この者が変質者であったか。」 



 フェーリスが心底蔑むような視線でそうつぶやいた。



  ・

  ・

  ・



 その後の聖者の動きは、雷光のように素早かった。

 草の上を滑るように、一直線に距離を詰めてくる。



――― 疾い......だが!?



 剣を抜きざまに横に払う。

 


――― 戦いには不慣れなのか?...焦りすぎだ!



 切り裂かぬように剣の腹で腋を叩く。

 聖者は軽装。

 あばらの数本は勘弁してもらおう。


 が、当たったと思ったその瞬間 ――― 


 聖者の上半身がローション状の液体となり飛び散った。


 剣にまとわりつく粘液。

 それと同時に背後に現れる気配。



――― 囮だと!?



 手首を返し、剣を担ぐように構えると、振り返る勢いそのままに叩きつける。

 しかし ―――



――― また、囮!?



 またしても聖者の体は液体となり飛び散った。

 そして目の端は、先ほど上半身を飛ばした囮の陰から、手がこちらに伸びてくるのをとらえる。



――― 本体はこっち?! この間合い、もう躱せないっ!



 素手の格闘術に、気の力というものを用いて、通常では考えられぬような打撃を放つ技があると聞く。

 もしやこの聖者も。



――― だが、逸らすことができれば、



 迫る手を鎧で弾こうと、タイミングを見極める。



――― 衝撃は躱せる!



 聖者の手が鎧にかかった瞬間、打撃を鎧の上で滑らせようと身体を捻る。


 タイミングは完璧だった。

 だが聖者の手は、まるで鎧などないかのように私の素肌に触れてきた。



「……幽遁の触覚 (Spectral Touch)」



 猫がそうつぶやくのが聞こえた。

 そしてローションにまみれた聖者の手は、少女たちの【自主規制】に興奮しきっていた私の尖った【自主規制】を二本の指で優しく摘まみ上げた。



「……――っ!! ぁっ、……んっ!」



 未知の刺激に思わず声が漏れ、動きがとまる。

 しまったと思ったときには、背後を取られ、抱きすくめられていた。



「……済まないけど、時間がないから手早く終わらせるよ。」



 聖者の左手の指に、水の精霊力が集まっていくのを感じた。

 ローションが巻き上げられ、微妙に振動する弾力のある形状を取った。



――― 何をするの?



 疑問がよぎるその刹那、答えが【自主規制】に押し付けられた。

  


==============

[加護の説明]

加護の名称: 幽遁の触覚 (Spectral Touch)

効果: アイザックの指が直接、触れたい場所に触れることを可能にする。物理的な障害物を無視することができる。

効果範囲: アイザックの両手

持続時間: アイザックの意志により可変。

発動条件: アイザックの意志による。ただし、一定の精神的集中力が必要。

使用例: 鎧や服を着たままでも、敏感な場所を直接刺激することが可能。敵の防御を無視して攻撃する際などにも利用可能。


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この小説のR18版はこちらです。

https://novel18.syosetu.com/n3442ih/


===


同じ世界の違う時代の話、


【ぼく食べ】僕を食べたくないと、僕の上で君は泣いた


を下記で連載開始しました。


少年と人魚の少女のボーイミーツガール。

なお、人魚は人間を食べます。


https://ncode.syosetu.com/n9294ih/

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