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太郎の本当の父と母は太郎が子どもの頃亡くなったらしい。幼かったサトは父に連れられ太郎が来た時の事ををかすかに覚えている。ただ、その時3つになったばかりのサトはその時のことが夢なのか現実なのかはっきりとしなかった。

ある晩、父が見知らぬ少年と囲炉裏端に座っていた。少年は眉間にしわを寄せ苦しそうな表情をしている。色黒で手足が長く切れ長の瞳の少年だ。唇を噛みしめているのは涙をこらえているからだろう。深い悲しみを抱えていることは幼いサトにも感じられた。

少年は正座している。サトは少年の為に何かできることはないかと周りを見回した。すると囲炉裏に掛かっている鍋が目に入った。

「そうだ、温かいものを食べれば少しは元気になるかもしれない」急いで湯気の上がる汁物をたっぷりついで太郎の前に差し出した。

「サト、父の分はないのか」驚いたような父の声がする。

「あ、」と声を上げた時だった。

「今日からうちの子になる太郎だ。仲良くするんだぞ」

父は大きな手で太郎の頭をくしゃくしゃと撫でた。

少年はサトの手からお椀を受け取るとじっとサトを見た。

そして、汁物を飲み込んだ。

よほど疲れていたのだろう。飲み終わると少年は死んだように眠りについていた。

次の朝、少年はあたりまえのようにサトの家にいた。それで、サトは昨日の夜の事は夢だったと思うようになった。

それから、2人は兄と妹のように育てられた。世はまさに戦国時代、伊賀と甲賀の忍者たちは時には互いに助け合い山間の静かな里で暮らしていた。

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