表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チートを拒否した最強魔術士。転移先で無能扱いされるが最強なので何の問題もなかった  作者: やとぎ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

99/254

もたらされた情報①

「さて、これ以上シルヴィス君をからかうと後が怖いのでここまでにしよう」


 キラトは苦笑を浮かべつ言う。キラトとすればもう少し弄りたいというところであろうがそれは後にするという印象をシルヴィスは受けた。


「はぁ、それで頼みます」


 シルヴィスの声は心なしかゲンナリとした響きがあった。


「神の情報だけど、君達が知っている神はどれだけいるかね?」

「えっと、ヴォルゼイス、ディアンリア、シオル、シュレンですね。ヴォルゼイスとディアンリアは会ったことはありませんが他の二柱は会ったことあります」


 ルキナの問いかけにシルヴィスが答えるとルキナは一つ頷いた。


「なるほど神のトップクラスは知っているいうわけだ」

「他に八柱は斃しましたが……正直、名前は覚えてないです」


 シルヴィスの言葉にルキナは苦笑いを浮かべた。


「君達が斃した八柱は八戦神(オクトゼルス)と言って天界ではちょっとした実力者だ」

「え?」

「まさか……」


 ルキナの言葉にシルヴィスとヴェルティアは呆気にとられた声をつい出してしまった。声にこそ出さなかったがディアーネとユリも驚いた表情を浮かべた。

 ディアーネにいたっては竜皇国の報告で『下級神』と告げていたくらいだったのだ。


「そんな……誤った報告を上げてしまったわ」

「仕方ないよ。あのゲスな性格に、あの程度の実力なら下級神と勘違いしても仕方ないよ」


 ディアーネとユリの会話を天界の者達が聞いたら呆気にとらわれることだろう。


「ふふ、頼もしいことだ。八戦神(オクトゼルス)を一蹴したのはキラト達が居たからと言うわけではないのだな」

「まぁ、シルヴィスの仕込みがあったから楽に斃せたけど、それがなくても勝ったのはわかる」

「そうですね。シルヴィスさん達の実力からいえば仕込みがなくても勝てたでしょうね」


 キラトの言葉にリューベが応えるとムルバイズ達も頷いた。自分達が戦っても勝ったという自信はある。だが、それでも下級神と見なすことはしないだろう。これは実力の上下というよりも知識の有無というものだ。


「だが、シルヴィス君達があげた神達は八戦神(オクトゼルス)などとは桁が違うよ」

「シオルとシュレンは強いのはわかりますよ。シオルに至っては戦ってもいないですけど、俺とヴェルティアが間合いにあっさりと侵入を許してしまいましたよ」

「だろうね。シオルはヴォルゼイスと互角の力量を持つと思ってるからね。いかに君達であっても意識の隙間を衝かれることもあるね」

「ええ、でもシオルクラスの実力者は四柱というのは嬉しい情報ですね」


 シルヴィスの言葉にヴェルティアも頷いた。


「そうですね~さすがにシオルさんクラスの神がゴロゴロといると面倒(・・)ですけどトップクラスと聞いて安心しましたよ。うんうん」

「だな」


 ヴェルティアの言い分にシルヴィスも即座に答える。シルヴィスは否定するだろうが、この二人は根本的に似た者同士といえるのだ。


「ヴォルゼイスの息子シュレンはシオルの弟子でね。その実力も相当なものだ。現段階でシュレンの実力はヴォルゼイスとシオルを超えてはいないけどそれでも相当近いはずだよ」

「シオルの弟子ですか……ということはシオルの剣と似てる可能性が高いというわけですね」

「そうなるね。基本はそうかも知れないけどシュレンはそこに自分なりのアレンジを加えているかもしれないよ」


 ルキナの言葉に全員が頷いた。この場にいるものは情報の大切さは理解しているがそれに拘りすぎることの落とし穴も理解しているのだ。


「ディアンリアはどうなんです?」

「あの女の戦闘力も相当なものだ。だが、それ以上にやっかいなのはその能力だな」

「能力……祝福(ギフト)を与える能力ですか?」

「そう……。あの女が一番厄介なのは祝福(ギフト)を与えることで短期的に強力な配下を大量(・・)に確保することができる」

「それはやっかいですね。祝福(ギフト)の上書きすることができるというわけですね」 


 ルキナの情報にシルヴィスは思案顔を浮かべた。


「魔王様、力関係は大体解りました。それで人間関係とかで何かネタ(・・)はないですか?」

「勿論あるよ」

「それ聞かせてください」


 シルヴィスがニヤリと嗤った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ