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内情を調べ尽くしましょう。その4
混雑してきた店内を見渡して、真っ赤になったウサ耳お姉さんに微笑みかける。
(とにかく主の命令をサクッと終わらせたいからね。)
「繁盛してますね~、僕、この街に今日着いたばかりなんですが、いつもこんなに賑やかなんですか?」
ウサ耳お姉さんは少し落ち着いたのか、それでも長い耳をピコピコしながら答えてくれた。
「えぇ、最近は王様が街に警備隊を定期的に出して下さって、治安も良くなりましたから。少し前までは第一王子様が街でイロイロ……あ、ごめんなさい。」
ウサ耳お姉さんは他のお客さんに呼ばれて行ってしまった。
ふ~ん、最近は、ね。
これはさっさと王城近くに潜り込まないとダメかな~。
メンドクサイ。でもヤルシカナイ。
お会計を済ませて通りに出ると、早速ウサ耳お姉さんが言っていた警備隊を発見。
アレに混じるのもいいけど・・・どうしようかな~。
単独でお城に入っちゃおうかなぁ~。
セバス様に飛ばされてからまだ一時間と少し。時間だけはたっぷりあるんだよねぇ。
よし、決めた。いつもの様にお仕事しましょ~。