話し合い
セリエアの部屋。
感じのいい装飾がされた部屋で、セリエアとセラシュと春火とリミラとエリオンが集まっているところ。
いつもどおり、全員でテーブルをかこんで紅茶をのんでいるところにセリエアが言い出した。
「これからしばらくの間は、私達以外の外部の人間とは接触をしないようにお願いいたします」
セリエアは重要なときには表情を崩さない。
政略にたずさわり、重大なかけひきをしているときには、ポーカーフェイスを崩しはしないセリエア。
今のセリエアは、春火にはまったく表情を読み取れなかった。
「どんな事が分かったんだい?」
春火は聞く。セリエアが表情を崩さないという事は、エリオンの暗殺に関係のある事態が起こっているという事である。
「ただ単に、外の人間とは接触をされなければよろしいのです」
「おいおい、理由も教えてくれないのかい? そんなに僕らは信用がないかな?」
「いいえ、あなた達の事は信用をしています。ですが、『全てを話す』事と『信用をしている』事は、かならずしもイコールではないのです」
「微妙な言い方だね……」
春火は、嘆息をしながら言う。
「すみません、自分でも訳がわかっていないのです……」
春火は、セリエアの目をよく見てみた。表情を崩さない、仮面のような顔にある瞳には、ぼんやりと濁りのようなものが見て取れたのだ。
「無理に理由を聞き出さないほうがよさそうだね」
「ありがとうございます」
それだけ言うと、セリエアは席を立っていった。
セリエアがエリオンを護衛する時間は終わり、これからは一晩セラシュが護衛につく事になる。




