表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/121

なれています

 セリエアは、まとめさせた資料を読んでいる。

 眉間に皺を寄せ、心なしか目を濁らせながらであった。

 盗賊達の遺体を調べると、どうやら人種的にこの国の人間ではないという事が見えてくる。

 盗賊達がやってきたと思われる国の事を調べると、一つの大きな盗賊団が、忽然と姿を消しているというのだ。

 盗賊だって、メシを食う。定期的に略奪行為を行わなければ生きてはいけないはずだ。

 それについては、近々盗賊の一斉討伐の計画が立てられていたため、逃げ出したのだろうと、現地の人間は言っていたという。

「そんな事で、逃げ出したりしますか……」

 セリエアは眉根を寄せたまま愚痴るようにして言う。

 この、アレンファルドでも、盗賊達の討伐は、何度も行われている。

 だが、そのたびに盗賊達は山の奥に逃げ込んで追えなくなってしまう。諦めて軍を引き返すとまた盗賊達は戻ってくる。その繰り返しだ。

「何か、住処を変えるほどの価値のある事態が起こったのでしょう」

 盗賊達は、居所を変えるために、荷物をまとめて何十人もの人数で大移動をしてアレンファルドにやってきた。

 それはとてつもない労力が必要だ。それに割が合うような事があるのだ。

 エリオンを襲ってきた盗賊は五人だった。ならば、まだアレンファルドにはその盗賊の仲間が何十人も残っている。

 転居をしてまでやってきた盗賊団が、一回失敗をしたくらいで、諦めるはずがない。

 必ず、目的を達成しようとして、またエリオン王子の暗殺を行おうとするだろう。

 そして、次も重要な話だ。

 外国の盗賊に声をかけて、それを自分の手駒にする人間といえば誰だろうか?

 ここ近いうちに、外国に足を運んだ人間など多くはないはずだ。いくらか洗えば的を絞る事ができるだろう。

「裏切られるのには慣れています」

 誰に、という訳ではない、だが、誰かに伝えるためのようにしてはっきりと言ったセリエアは、その資料をしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ