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手遅れになる前に

 セリエアの部屋に全員が集まり、紅茶を飲んでテーブルを囲っていた。

 次は、セリエアがエリオンの警護をする順番になる時の事だ。

「セラシュ。君は今どんなやりかたで捜査をしているの?」

 セラシュに向けてエリオンが聞いた。

「それは……」

 いきなり聞かれたセラシュは、言葉を詰まらせた。

「そうですね。今回、シビリオス様に危機が迫っている事を教えてくれたのは、大変によろしかったですよ」

「ありがとうございます」

 ペコリと頭を下げるセラシュ。

「それでさ……どこでそれを聞いたの?」

 エリオンは再度質問をした。言葉につまるセラシュだが、そこに助け舟を出したのは春火だった。

「シビリオスさんの件は上手くいったかどうかの、話が先じゃないかい? セリエア。あの後どうなったの?」

「シールズの部下は、何も見つけていませんでした」

 セラシュは、自分でシビリオスの家に出向いた。そして、すぐにシールズの部下を追い払ったという。

先日から心労をため込んでいたシビリオスも、これで、形の荷が下りることだろう。

「セラシュのお手柄だね。僕も何かやっておきたいなぁ」

 春火は言う。

「そうだ。もし僕が犯人を見つけることになったら、褒賞として僕を男に戻した後、元の世界に帰すっていうのはどうだい?」

 即答でセリエアの返事が返ってくる。

「却下です」

 そして、セラシュが言う。

「いえ、それよりも、春火のおっぱいをやわらかくするというのがよろしいかと」

「ちょっと待ちなよ! 即行で却下なのかい! セラシュはセラシュで、ドサクサにまぎれて何を言ってるんだい!」

 セリエアはこのしょうもない事を、やたらと感慨深い様子で言う。

「セラシュはいい事を言いましたね。もっともみごたえのある方がいいですね。それで行きましょう。春火。がんばってください」

「いい事なんて言ってないよ! 仕事をがんばっておっぱいをやわらかくしなきゃなんないなんておかしいだろう! 君らが喜んで僕にちょっかいをかけてくる回数が増えるだけじゃないかい!」

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