事の真実
春火は、セリエアの部屋の扉を開けて、セリエアの部屋に戻った。
「セリエア。言われたとおりにしてきたよ」
春火は帰るなりそう言った。
「セラシュも少しは懲りてくれればいいですが……」
セリエアはリミラと春火とエリオンが揃っている、セリエアの自室で言った。四人で揃っていつものテーブルに座っている形である。
「どうも、武人気質の人は功績をあげてなんぼって考え方がね……」
春火も言う。
「嫌な役をさせてしまってすいませんね」
「いやいや……」
春火は言う。
「どういう事なの?」
エリオンがその二人の会話に口を挟んだ。エリオンにはそれがどういう事なのかがよく分からない。
ビンに毒が混入されていない事が分かった。これは本当の事だ。それを春火が伝えるだけの事で、『セラシュが懲りる』だの、春火が『嫌な思いをする』だのと、意味の分からない事を言っているのだ。
「エリオン王子。どうせだからこのさいに授業を行いましょう」
「え……」
セリエアが『授業』と言った瞬間に身を聞くエリオン。
「セリエアの授業から逃げれたことはないでしょう? おとなしく受けなよ」
リミラがエリオンに釘を刺す。
「すぐに終わりますから……そう難しくないですよ」
ニコリと笑いながらセリエアは言う。だが、こう言う割には、いつも難解な授業をしてエリオンの頭をパンクさせるのがセリエアの常であった。それから授業を始めるセリエア。机の上に図を描いて説明を始める。




