その時のセラシュは2/2
「あぁ! 私が作っているおっぱいランキング表が!」
「何が『勉強になる事ばかりです』だよ! ちょっと感心して君の事を見直しそうになっちゃったじゃないか!」
「そのまま見直して下さい!」
「見直したよ! ただし下方修正だけどね!」
春火はノートを見た。嫌な予感を感じた春火はノートを開く。
「僕の事も書いてあるのかい?」
ノートの中に自分の名前を見つけると、春火はげんなりとした気分になった。
『春火。83センチ 大きさには目を奪われたが。触ってみると思いのほか硬い。セリエア様の趣味という事だが、大きければいいというものではない。おっぱいに対する美学とセンスを疑います』
「なんだよ! このおっぱいに対する美学だのセンスだの!」
一瞬で体中におぞ気を感じた春火は、ノートを床にたたきつけた。
それを見たセラシュだが、なぜか勝ち誇ったかのようにして唇をつり上げる。
「ばれてしまってはしかたがありません。そのノートはあなたに預けましょう」
「もちろんこんなもの没収だよ! その無意味に余裕の表情は何だ!」
セラシュは、「ふふふ……」と笑いながら言う。
「このノートはただの下書き用です。清書をしたもの他に存在します」
「こんなものを作るのに、どこまで念入りなんだよ、恐ろしい執念を感じるね!」
「さらに、清書したノートは五つあり、それらは城の至る場所に隠されております。この文書の完全消去など考えないことです」
「ばかすぎる……」
それは、素直な春火の感想であった。
「とにかく、このノートは没収しておくよ」
げんなりした気分の春火は、ノートを持って、セラシュの前から消えていった。




