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あーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 54話 書道

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。






池図女学院部室棟、あーかい部部室。




「…………。」




あさぎは目を瞑り右手に持った毛筆に全神経を注ぎ精神統一していた。




「お、書道か。」


「ほわぁぁあっっつ!?」




ひいろ入室。




「そんなに取り乱すことないだろう……。」


「じゃあ一声かけてよ。」


「かけてこうなったんだが?」


「それもそうか。」




ひいろは机の上に広げられた書道セットに視線を落とした。




「あさぎって書道選択だったか……?」


「んな訳ないじゃん。」


「それでよくあんなに取り乱せたな……。」


「1人だと思ってたからね。」


「……何か如何わしいものでも書こうとしてたのか。」


「……わかる?」


「わかりたくなかった。」


「まあまあ、見てなって。」




あさぎは再び筆を取り、毛先に墨汁をつけ目を瞑ると、




「目ぇ瞑る必要あるのか……?」


「雰囲気。」


「そうか。」


「…………、てりゃぁぁあ!」




あさぎは開眼すると、紙面いっぱいに




[いちゃラブ]




と記した。




「おお……ッ!?」


「ふふん♪どうよ?」


「なんか……ものすごく背徳的だ……。」




ひいろは唾を飲んだ。




「授業じゃ絶対できないよ?」


「なるほど。これはアガるな……!」


「ひいろも何か書く?」


「……ご厚意に甘えよう。」




ひいろはあさぎから筆を受け取ると毛先に墨汁をつけ、目を瞑った。




「ね?目ぇ瞑るでしょ?」


「理解できてしまうのが悔しい……。」


「はい、集中集中。」


「…………。」




ひいろはしばし黙り込むと、




「せいやぁぁぁあ!」




紙面いっぱいに




[お泊まりでぇと]




と記した。




「おお……!!」


「つい出てしまったな……魂が。」


「叫んでるねえ……魂。」


「次、書くだろう?」




ひいろはあさぎに筆を差し出した。




「当……然っ。」




あさぎはひいろから筆を受け取ると(以下略)




「そぉぉおおいっ!」




[美魔女]




「お……おお?」


「ふふん♪」


「あさぎ……もしかしておばさん


「違うから……!」


「そうか……。なら、良かった……?」


「はい次、ひいろの番だよ!」


「お、おう……よし来た。」




ひいろはあさぎから筆(以下略)




「どりゃぁぁああっ!」




[せっしょん]




「おお……!なんか如何わしい!?」


「フ……。何と何がセッションするんだろうな?」


「考えな無しに書いたの?」


「こういうのはノリだろう……?」


「…………違いない!」




ひいろが差し出した筆にあさぎが手を伸ばすと、不意に部室のドアが開いた。




「やっ

「「ほわぁぁあっっつ!?」」


「え……なに?」




白ちゃん入室。




「おおお、おはよー、ございますっ。」

「仕事はもう終わったのか……!?」




あさぎとひいろは背中で机の上の半紙たちを必死に隠した。




「え?……まあ。」


「なら、たまには定時退社なんてどうだろう……!?」

「早く寝れますよお……!?」


「なんで帰らせようとすん……、




白ちゃんは2人の隙間に、思いのままに書き綴られた魂の叫びを見つけてしまった。




「…………いや、何してんのよ。」


「べ、別にいいじゃないですか、全年齢ですし!?」


「いたいけなお子様にも胸を張って見せられるぞ……!?」


「ん〜……、」




白ちゃんは乾き切っていない半紙に顔を近づけて唸った。




「…………ま〜、これならセーフか。」


「「いよっっっし!!」」




あさぎとひいろは渾身のハイタッチをした。




「いや〜、懐かしいわね。書道なんて。」


「白ちゃん先生も何か書いてみます?」


「せっかくなんだ。魂の叫びを綴っていくと良い。」


「叫ばないわよ……。」




なんだかんだ言いつつ、白ちゃんは筆を手に取ると、目を瞑って精神統一をした。




「…………、」


「やっぱりみんなやるんだな。」


「まあやるでしょ。」




白ちゃんはしばし黙り込むと、




「でぇぇえやらぁぁぁあ!」




紙面いっぱいに




[肴]




と記した。




「「……。」」


「……何か言って///」








あーかい部!(4)




ひいろ:投稿完了だ!


白ちゃん:お疲れ様♪


あさぎ:何も知らないきはだが部室入ったら腰抜かしそう


白ちゃん:明日には乾いてるわよね……?


きはだ:海苔でも作ってたのぉ?


ひいろ:食べちゃダメだぞ


きはだ:う〜んわかんないや

きはだ:読んでくるねぇ


ひいろ:そういえばあの書道セットはどこから出てきたんだ?


あさぎ:我が家の押し入れ


白ちゃん:持ってきちゃって良かったの?


あさぎ:もう使ってないしお下がりなので


ひいろ:親戚から貰えると安く済んで良いよな


白ちゃん:お裁縫セットとか良いお値段するものねえ……

白ちゃん:それでてんかわさん……


あさぎ:まあそういうことです


ひいろ:書道セット置いておけばよかったのに


あさぎ:お母さんが大事なものだからちゃんと持って帰ってきてって言うもんで


きはだ:そんな大事なもので肴とか書いた不届者がいるらしいねぇ?


白ちゃん:あさぎちゃんもひいろちゃんも大概でしょ


ひいろ:白ちゃんだってあの後、酒とか金とか書きまくってただろう


きはだ:白ちゃん……

あさぎ:白ちゃん先生……


白ちゃん:あさぎちゃんはいたでしょうが


ひいろ:カットしてやったんだありがたく思え


白ちゃん:そうね

白ちゃん:教頭先生の目にでも触れたら終わりだもの


ひいろ:ああ、その……すまない


白ちゃん:え


ひいろ:隣にいるんだ、おばさん


きはだ:この番組はご覧のスポンサーの提供でお送りしました


あさぎ:過去形かあ


ひいろ:でもなんだかすっごくご機嫌だから大丈夫だろう


白ちゃん:なんで!?

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