楽曲
2代目音楽隊が練習を始め早1ヶ月。
「は〜い皆さ〜ん!今日で音楽隊が始動し、1ヶ月がた〜ちま〜した〜!だいぶ基礎も固まってきましたね!なので!本日から、楽曲練習をはじめてもらいま〜す!」
「楽曲!」
「練習!」
クレタリアとフィンエが声を揃え、目を輝かせて言った
「でもさぁ〜楽曲ってなにするのぉ〜」
「いい質問です!プリシラさん!本日から取り組んでいただく楽曲は…『青』という楽曲で〜す!」
「WOW!Blue!懐かしなぁ!」
「セリーナ、また来たのぉ〜」
「まぁまぁ、いいじゃろ!ペアリ殿!」
あのレッスンから何度か月影サロンを訪れているセリーナ。面倒くさそうなペアリがセリーナを無視して譜面を配る。
「な、な、なんだこれ〜!!」
クレタリアがそう叫ぶのも無理もない。青は全ての楽曲が、ほぼ休みなしな上に、連符ばかりなためだ。
「これは…やばいのぉ」
「この連符、指使いも難しいですね。」
全員が譜面を見て冷や汗を流す。
「YOU達!そんなBlueで焦っているようじゃ、blackは確実に完成させられないよぉ?」
煽ったような、真剣なようにも見える表情で話すセリーナとは裏腹に5人は疑問を浮かべていた。
「黒?」
「黒ぉ?」
フィンエとプリシラの発言と共に首を傾げる5人
「あぁ、あなた達にはこれから、青、赤、黄、黒という4つの楽曲を作り上げてもらいます。そして、これから週に1回月影サロンを出て、世界の状態を把握して頂きます。復興には、その場所、思い、人にあった楽曲で復興を行ってください!それでは、時間がありませんよ!練習してくださ〜い!」
すると、全員が楽器の準備をし、ゆっくりと音を確認し、ゆっくりな連符が月影サロンに響く。その中に1本だけ完璧なフルートが響いていた。セリーナの音だ。
「もぉ〜セリーナさんがやればいいじゃないですかぁ〜」
「NO!meの楽器はそのラフェリエルの楽器とは違い、普通の楽器だ!この楽器に復興させる力はない、『世界を』救うのだろ?」
「…はい!」
先程の黒を完成させられないという挑発にのせられ、全力で練習に挑む。
「は〜い!そろそろ練習お〜わり〜ましょ〜」
先程まで昼寝をしていたペアリが6人を呼びに来る、が、心に火がついた5人は
「あと、あとちょっとやらせてください。」
「うんうん!うちも、まだやりたい!」
「…わたしもぉ〜やりた〜い」
「プリシラがやるきじゃと!?まぁ、わらわもやりたいがな?」
「おぉ!まだやるぞ!私達は!」
5人の心が1つになり、練習を続ける5人。一方ペアリは5人の熱量に思考が置いつかづ、1人だけ仲間外れにされたように感じ、拗ねて部屋に帰っていった。
─2時間後
少しづつ完成してきた16分音符が響いていた。
「はーいそろそろ終わってく〜だしゃ〜い」
拗ねているペアリが6人を呼びに来た。そこには、2時間前とは打って変わった6人が待っていた。
「は〜い…」
疲れきった6人が楽曲を片付け、部屋へ戻る。
「Hey!ペアリ!一緒にお茶しない?」
「ん?まぁいいけど?」
ペアリがお茶の準備をし、向き合って座る
「いや〜長い練習だったぁ〜、てゆうかさ、あの子たち、強くなるだろうね〜」
「えぇ、練習中ふざけていたあなたがたとは違うからね〜」
「誰かがつかなくても、自分たちで進んでいく、自分たちで動ける団体が、強くなる。」
その後も、吹奏楽について熱く語った2人。そして、復興へ大きな一歩を踏み出した5人これから、どんな楽曲を、どんな芸術を生み出すのだろうか。