月影サロン
「はぁ〜い皆さんお〜つか〜れさまでしたぁ〜」
5人がペアリに鋭い視線を向ける。
「なぁ〜ペアリ殿?今、何時たったかのう?」
「よ、4時間?かな?」
口を尖らせてでない口笛をふこうとするペアリ
「ちがいますよね、自分の口から言ってください?」
ペアリは少し考え込み、決心がついたように視線を前に向ける。
「...ろ、6時間です!ごめんなさい!」
と言って5人の中心にスライディング土下座をきめる。
「なんで、6時間になっちゃったのかなぁ?」
クレタリアがペアリに不気味な笑顔を向ける。
「いや?ちよっと仕事がね、あってね」
アホずらで頭を搔くペアリに早く言えと言わんばかりの冷たい見下したような視線を全員が送る。
「寝てました...すいません」
「ほらな!わらわの言ったとうりじゃろ!」
「うちは...信じてましたよ、ペアリさん?」
「やっぱりねたいよねぇ〜」
同情、罵倒、共感など様々な意見が飛び交うなかで、縮こまっていたペアリが口を開く
「ま、まぁ〜そんな事はさておき!皆さんにお部屋を決めて頂きま〜す」
「お部屋?何故ですか?」
全員が不思議な顔を浮かべる
「あなたがたには、ここ月影サロンで共同生活をおくりながら、練習にはげんでいただきま〜す」
「共同生活!?私やだよ!こんな変な古い喋り方してる奴と、私と喋り方似てるやつと、眠そうなやつとは無理無理!」
最後の方楽しくなってしまい、笑いをこぼすクレタリア
「わらわは全然いいがのぅ、ただ、こいつと近い部屋は嫌じゃ」
喋り方をバカにされたライルはクレタリアを指さし顔を顰める
「ま〜そんな事はどぉ〜でもいいですけど、早くついてきてもらっていいですかぁ〜」
ルンルンで寮へ向かっていたペアリがキレ気味の表情で振り返る
「あ〜、めんごめんご!ほら!行きますよ、皆さん!」
フィンエに口喧嘩中のクレタリア、ライルが引きづって連れて行かれる
「お姉ちゃん!早く立って。」
「は、はい!ラナリアさ〜ん、すいません!!」
キレ気味のラナリアに焦って機嫌をとる姉。14年間続けても直らないクレタリアの鈍感さに妹も呆れている。
「は〜いじゃあここが貴方たちが住む寮で〜す!この寮をペアリ様が紹介しちゃうゾ!」
「...早くしてください。」
「は〜いラナリアさんおこなのではじめま〜す、まずここが皆さんのお部屋で〜す場所は決まってるから、そこに荷物置いちゃって〜」
「なんか、修学旅行みたいだね!ラナとの修学旅行なつ〜」
「ぁ〜修学旅行ねぇ〜」
この森に住むエルフは基本的に物をあまり持たない習慣があるため、少量の荷物を置いて、次の場所へ向かう
「こちらがお風呂でござい〜す!ペアリ様も一緒にはいるからよろしくね♡」
「最っ悪だわ、まじで...こんなボンキュッボンがいたら私はシャッシャッシャッだわ...まじて!」
すると全員が自分の体をみて、手で顔を隠した
その後も施設紹介が続き、施設紹介が終わると、フィンエに1つの疑問が浮かぶ
「ここ、広場に、寮、練習場所、全部大きすぎるけど、この月影サロンはどこにあるんです?」
「あら〜いい質問ですぅ〜ここはラフェリエルの中の魔法空間でございます〜!そのため、大精霊の連れてきた者以外絶対に入る事は出来ませんのでご安心く〜ださ〜い」
ここからはじまる生活では、どのような事が待っているのか、これから、どんな綺麗な音を月影サロンに響かせ、世界へその音を届けるのか、2代目復興の音楽隊始動。