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非日常が少しある話  作者: aka
向き
7/11

向き


新谷 大八(しんたに だいはち)は、割と有名な能力者だ。

自分で動画投稿もしていて、それなりの再生数も稼いでいる。


その新谷から話しかけられたのは、午後のことだ。


「乙成くん?」


「そうだけど」


「きみさ、超能力とか好きなんだって?」


「好きだけど」


「今度の動画に協力してほしいんだけど、どうかな?」


新谷の話を要約すると

 最近、再生数が伸び悩んでいる

 超常現象が好きなひとに好まれる動画にしたい

とのことだった。


俺はいったん考えさせて欲しいと伝えた。


「考えがまとまったら、連絡してくれよ!」


ということで、連絡先も交換した。

夕花さんと交換した時に比べると、ずいぶん嬉しくないなと思った。

たとえ1時間後に失恋したとしても。


(はぁ...といってもなぁ...)


俺は見るのは好きだが、作ったことはない。

"こうだったらいいな"と思うことはあるが、多数派に受けるかは不明だ。


(うん、やっぱり断ろう)


そう思った時、新谷からメッセージが届いた。

内容は、今度の動画に別の能力者が来るとのことだった。


俺は、会ってみたいと言う衝動に負けて、引き受けることにした。




---



「はじめまして。」


新谷が連れてきた人は、開地 ゆ希(かいち ゆき)という女の人だった。

開地さんには、新谷と似た能力があると言う。


「じゃあ、俺たちの能力をみてくれ」


新谷からの提案で、能力を見ることにした。


「わ、私のは...

 電池の向きがわかる能力です...

 地味...ですよね。はは。」


能力の多くがそうだが、地味だ。

新谷の能力は知っていたが、開地さんの能力も地味だった。

それが、俺の顔に出ていたのだろう。

開地さんも苦笑いしていた。


しかし俺には、気になることがある。


(また、似たもの同士か)


新谷の能力は、USBコネクタの向きがわかる能力だ。

八ヶ代と夕花さんのときもそうだったが、

似ている能力が集まりやすい気がする。


「2人は、幼馴染かなにか...ですか?」


おそるおそる聞いてみた。

しかし、ネットで知り合ったようだ。


「どうだ?乙成!

 俺たちが動画を作ったら再生数かせげると思わないか?」


俺の考え事を遮るように、新谷が言った。


(再生数...か...)


「能力も似ているし、情報交換でもしたらどうだ?」


俺の提案が採用され、情報交換から始めることになった。




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