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SF英雄伝~若返った廃ゲーマーは自由を謳歌する~  作者: 菊一片
第1章 アルタイル星系記
7/12

第7話 美味しい食事と熱い夜

 姉妹二人の荷物をワシの船に届くように手配してから、服を着替え見違えた二人を連れてワシの船に向かって歩く。

 「船に付いている自動調理機で好きなだけ食べてよいからのう。」

 落ち着いて空腹を覚えた二人は盛大な腹の虫を鳴らしておる。

 「うぅ、お気遣いありがとうございます・・・」

 「こんなに大きい音で鳴らなくたって・・・」

 姉妹は恥ずかしそうに言いながら、食堂兼休憩スペースにあるテーブルに席を着く。

 「どれ、とりあえずおまかせ調理で3人分調理して・・・」

 この自動調理機は、フードカートリッジと呼ばれる人が食事の時に取る栄養素を人工的に詰め込んだモノを超科学の力で調理して元はペースト状の中身を料理に変えるモノである。

 宇宙空間で生の野菜や肉を簡単に手にいれる事など出来る筈もなく、手軽に簡単に食事を取るためにこのフードカートリッジと自動調理機が出来たらしい。

 「今回出てきたのはステーキとご飯かのう?あぁ、人工肉があるからあれを使ってくれたのか・・・気が利くのう、スープにサラダもついておるのか。」

 まんまステーキ定食と言われるメニューに姉妹は目を輝かせ、

 「おかわりして大丈夫じゃからのう、しっかりとお食べなさい。では、いただきます。」

 「はい、ありがとうございます。えっと、いただきます。」

 「いただきます♪」

 姉妹はナイフとフォークを使って、ワシは箸を使って食事を始める。

 「おいしい・・・」

 「はぁ~、幸せ・・・」

 「もう少し食べれそうじゃのう、おかわりは自由じゃからセルフで頼むぞい。」

 そう言いながら次に出てきたモノは牛丼である。

 本当にどう調理しているのかまったくわからない・・・コロニー来て何回も食べておるが未だに底を見せておらぬからのう。

 確かゲームの時だと、こういった所につけるオブジェクトは補正効果があって、回復効果が一番上がるモノを選んでおった筈じゃ・・・

 この自動調理機の名前が、確か食神mark10じゃった筈。

 現実でこんなメリットがあるとは、グッジョブじゃ過去のワシ。

 もちろん、他にも内装は凝っているからそれについてはまた使う時にでも説明しようかの。

 姉妹も順調におかわりしておるの、特に病気等の心配はないようじゃ・・・ふむ、今度は親子丼かの、トロふわ卵がたまらんのう。

 その後もたっぷりと食べ、デザートもしっかり完食した後に姉妹を寝室に案内する。

 「この二部屋を使っておくれ、風呂はさっきの休憩スペースの傍、トイレも同様じゃ。」

 設備と部屋の案内を軽くして、色々と確認を取っていると、

 「その、今日は妹と一緒に寝たいので同じ部屋で大丈夫です。」

 「そうかの?」

 「はい、その少し恥ずかしいですが・・・」

 「それなら、ワシは構わんよ。」

 そして、次はお風呂の順番を決める。

 「風呂はワシからでいいのかのう?」

 「はい、その私達個別に入ると長いので」

 「一緒に入った方が短いんです。」

 姉妹がそう言うのでワシは着替えを持って風呂に入った。

 「これは・・・諦めるしかないかのう・・・」

 姉妹二人ともワシを意識している事はわかってしまう。

 「夜這いに来そうじゃのう・・・まぁ、新しく人生を謳歌すると決めたんじゃし・・・腹を括るかのう。」

 そう言ってワシは身体を拭き、服を着て風呂を出た。

 「待たせたの、次入ってよいぞ?」

 「はい、わかりました。」

 「お風呂を借りさせて貰います。」

 「今日は大変な目に会ったんじゃ、ゆっくりと浸かるといい。ワシは自分の部屋におるから何かあれば来ておくれ、そっちのコックピットの方じゃ。」

 そう言ってワシは自分の部屋に戻った。

 「さて、色々あったのう・・・」

 明日の白兵戦の準備も終了している。

 パワードスーツは明日の昼ぐらい着くように手配してあるからの、その後何をメインにして稼ぐか・・・悩むのう、とりあえず賞金表を見ると宙賊が一番簡単に稼げそうじゃのう。

 部屋に付いてる端末を操作しながら今後の事を考えていると、

控えめなノックが聞こえてきた。

 「開いとるよ、入っておいで?」

 ワシがそう言って中に招くと、姉のアルゼと妹のルージェが扇情的な格好でワシの部屋に入ってきた。

 「その、今日助けていただいたお礼と・・・」

 「一宿一飯のお礼をする為にお務めに参りました。」

 二人とも二十歳でしっかりとした大人の女性が自らこのような事をしたのじゃ、ワシに出来る事は・・・

 「あっ・・・」

 「んっ・・・」

 二人の手を引いて優しくエスコートするだけじゃのう、姉妹にキスをしながら抱き寄せ、

 「ありがとうの・・・」

 感謝の気持ちを持ってお相手する事かの。

 「私達の方が・・・」

 「感謝してます・・・」

 2対1でも頑張ればなんとかなるじゃろう。

 では、いただきます。

 姉妹達との夜は熱く過ぎ去っていった。


―――――――――――――――――――――――


 姉として不甲斐なく妹がオモチャにされようとしている所を見ている事しか出来なかった。

 「ルー!?ルーに手を出すな!?」

 叫んでも何も変わらず、自分の無力さを恨みながら妹が剥かれていくのを見ている事しか出来なかった。

 もうダメだ、そんな時に彼は私達を助けてくれた。

 正直、惚れるなという方が無理なぐらい彼は格好良く私達を助けてくれた。

 私と妹に怪我しないように押さえつけていた男から斬り伏せ、その後も十数人いた男たちを全部一撃で斬り伏せていった。

 レーザーガンを射たれる前に全てを圧倒的な強さで斬り伏せた彼に惚れない獣人女子はいないだろう。

 男はやっぱり強くて優しくないとダメだね、うん。

 助けられた後は、ルーはもう完全にパンツ1枚だったけど私もボロボロだった。

 それにあっちこっちに痣や擦り傷が出来てて、妹とお互いにその状態を確認すると助かったのに少しへこんだ。

 そんな時にゼロ様の手が輝き出して、その光が私達を包んだ。

 光が消えた後、あんなに痛々しかった妹にあった痣が消えていた。

 私の身体の痣や傷も消えていて、おまけに妹に何も言わず自分の上着かけてくれる所にも評価を上げてしまう。

 逃げる途中で救助要請をギルドに出していたのでギルドからの援軍が来た事で漸くゼロ様と一緒にこの場から離れる事が出来る。

 ギルドの人達に情報を渡して、私達姉妹とゼロ様は宿に戻る。

 途中で妹を励まして歩いていると、ゼロ様が服を買ってくれると言ってくれた。

 最初は妹だけだと思っていたんだけど、私にも買ってくれると言ってくれた。

 どうしよう、嬉しくって尻尾が動いちゃうよ~、うぅ~、はしたない・・・でも、ゼロ様は多分獣人女子のそういうのはあまりわからないよね?きっと・・・

 とりあえず、ゼロ様に見られる事が前提で私は下着から選んでいく。

 母がお洒落で一番拘るのは下着だと言っていたが、今ならなんとなくわかる気がする。

 普段なら絶対に買わない種類の下着を試着して鏡でチェックしていると、

 「ねぇ、お姉ちゃん・・・うわぁ~、すごい透け透け・・・」

 「ちょっと覗かないでよ!?」

 妹に見られて妹もすごい下着を着始めた。

 ルー、それ隠れてないよ?本当にそれ着るの?え!?私も着るの!?待って、せめてこっちの下着にしてお願い・・・

 気づくと随分と時間が経っていた。

 恩人のおかげ助かったのに、その恩人をお待たせしてしまうなんて・・・

 その事を少し失敗したと思いつつも、あらかじめ妹と相談したお泊まり大作戦を決行する。

 ウソは言ってません、依頼を受けた時に宿を引き払いましたし、荷物だけを預けてあるのも事実です。

 ゼロ様がしぶしぶといった感じでしたが、しっかりと私達に泊まりに来いと言ってくれたので、この時点で作戦はほぼ成功と言っていいでしょう。

 後は、本番の時に頑張るだけです、一応見た目はいい方だと思うし、女は度胸!頑張ります!

 気合いを入れすぎたのでしょうか?あんなに大きい音でお腹がなったのは初めてです。

 姉妹揃って顔を赤くしながら、ゼロ様の船に乗ります。

 ゼロ様の船の外観は黒い迷彩色の船でした。

 内装はすごくお洒落で自動調理機はすごく高性能な感じがしています。

 出していただいた食事はすごく美味しく、何回もおかわりしてしまいました。

 獣人女子はこれくらいは普通です、ゼロ様も結構食べていますし・・・ゼロ様よりは少ないからセーフです。

 それから、ゼロ様がお風呂に入っているうちに荷物を部屋に運び整理していると、反対で同じく荷物の整理していた妹が、

 「お姉ちゃん、ここからが勝負だよ!」

 どうやら妹は私一番を譲るつもりのようだが、

 「ここまで来たら、一緒に決まってるでしょ!」

 そう言って私は妹にも準備させる。

 ゼロ様がお風呂から上がった後に、私達も一緒にお風呂に入って上がると妹と一緒に避妊薬と初夜の痛みを軽減するお薬を飲む。

 「それじゃ、ノックするよ?」

 「うん、頑張ろうお姉ちゃん!」

 ノックして返事を聞いてから私達はゼロ様の部屋に入り、しっかりと姉妹でお務めを終えた。

 今は私と妹でゼロ様を挟んで横になっている。

 故郷の父と母へ、私達は今、添い遂げる人を見つけました。

リア充爆誕

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