第3話 情報収集と検証に考察
本日2話目です、また短いですがよろしくお願いします。
公安管理局からのチェックの後、航宙軍基地に出向いて宙賊の賞金をもらい、自分の所持金が210万ガネーになる。
例え日本円と同じ物価でも少し引きこもって情報収集した所で枯渇する事はあるまい。
G・W・F、ギャラクシーワールドファンタジーではお金の単位はメタル、Mだったが、この世界ではガネー、つまりGと表示される。
なのでゲームとは通貨の単位が違う為、ゲームと現実との物価の違いを把握する事と傭兵ギルドの場所、それにこの世界とゲームの違いをチェックするのに1週間、つまり7日程船にこもって情報収集をした。
「ふぅむ、どうやら単位の表示が変わっただけで物価はほぼ一緒のようだの。日本円だと100円イコール1ガネーということじゃのう。」
ワシはまずお金の確認をして、
「よくある小説に出てくるステータスの確認は出来ない、が、身体能力や戦闘技能はゲームと同様の技能と動きが出来そうだのう。この辺りは傭兵ギルドに行った時に訓練所でも借りて思い切り動いてみるかのう。」
自分の現在の能力がどの程度なのか、判断出来ない為それを確認する事も記憶しておく。
「銀河地図は普通にデカイやつがついておったが、確か地球は西側で描写されている事が多かったが、実際はどうなのかのう?アルタイルという名前だが、恐らく元の世界とは特には関係なさそうだのう。」
当然、太陽系やソル星系、ヴィーナスやジュピターなどのヒットはしなかった。
「まぁ、ここまで来たら、流石に夢は無いのう。となると残りは・・・」
改めて自分がこの世界に来る前に何をしていたか考える。
「・・・ワシ、ひょっとしてクリアした事に満足して死んでしまったのかのう・・・それだと流石に・・・間抜け過ぎないかのう?しかも最後のアップデート目前で・・・」
どこまでも廃ゲーマーな一言を溢しながらこれからを考える。
「やはり、傭兵ギルドの登録は必要だのう。とりあえず今日はもう疲れたし、一眠りして風呂に入ってから行くかの。」
ワシはモソモソとベッドに潜り、すんなりと眠りにつく。
翌日、おおよそ昼前に起きたワシは風呂に入ってから朝食兼昼食をとってから、身支度を整えてから船を出た。
身支度とは身につけていく装備を持ってという意味だ、というのも傭兵ギルドに所属する際に実力テストがあるらしい。
ので、今回の装備はハンドガンタイプのレーザーガン2丁と刀が一振り、刀の銘は叢雲である。
航宙戦や白兵戦、対人戦の3つの内2つはやらないといけないらしい。
身元の確認とかそういった事が無い代わりに、完全実力重視なのが傭兵ギルドらしい。
軍はかえって貴族だの平民だのが煩わしいらしく、そういった情報を鑑みて改めて傭兵をやる事にしたのである。
勿論、商人ギルドもあるようだが、そっちはそっちで騙し合いが激しいらしく面倒そうなのでパスをした形だ。
とりあえず今の自分が出来そうなのが傭兵なので、傭兵ギルド向かうだけの事だ。
しっかりと装備も持っているし、大丈夫だろう。
しばらく歩いていくと、傭兵ギルドの看板が見えてきた。
反対側には冒険者ギルドがあるらしい。
冒険者とは、主に未開惑星の探索がメインの者達の事をいう。
誰も行ったことが無い辺境に行き、未知の植物、鉱石、動物などを採取、捕獲する者達だ。
ワシもそっち方面でやるか悩んだのじゃが、カラド・ヴォルグでは冒険者方面での活動は不向きだと考え、傭兵で活動する事に決めた。
カラド・ヴォルグは戦闘艦だからのう、一応、小惑星等から採掘できる採掘船を積んでおるが、未開惑星に降りるにはちょっと装備が物足りないからの、どちらが安全かと考えて傭兵にしたんじゃ。
傭兵も確かに危ないが、未開惑星の探索は常に未知の危険が潜んでおるからのう、ぶっちゃけ個人でやるものではないわい。
誰かとチームでも組んだらその時考えてみるとするかのう。
そんなことを考えているうちに傭兵ギルドの前に到着したので中に入る。
さて、テンプレはあるのかのう?
ドキドキとしながら中に入っていくと、中に酒場があった。
SFでもそれはテンプレなのかのう?
首を捻りながら受付の方に歩いていき、すぐ近くにいた受付嬢に傭兵ギルドに登録したい旨を伝える。
「では、こちらにお名前をご記入して下さい。」
そう言って差し出されたタブレットに名前を記入する。
「はい、キャプテン・ゼロ様ですね。次に個人情報の入力の為に端末を読み取らせて貰います。読み取る情報は航宙船の有無、身元の確認です。身元の確認に関してはコードレッド、つまり犯罪を犯した事があるかないかの確認です。」
ワシはその説明に頷き、端末を見せる。
受付嬢はワシの端末をスキャンしてモニターをチェックする。
「特に問題は無いですね、ではこれから実力テストに入ります。」
必要な項目のみをチェックして受付嬢は行く先を指示する。
「まずは航宙船のテストから始めますので、あちらに向かいますのでついてきて下さい。」
そう言って受付嬢はカウンターから出て歩いていく、ワシも指示通りについていった。
着いた所には何やらプレハブのような形のモノが複数置いてある場所だった。
「こちらで航宙船のウデを確認します。こちらでゼロ様の船のデータを読み取るので端末を翳してもらえますか?」
ワシは言われたとおりに端末を翳す。
「では、あちらの建物の中を覗いてご自分の船に近いモノに入っていただけますか。」
中をチェックしながらその内の一つに座る。
「やはり軍用のモノを選びましたか・・・それでは、これよりテストを開始しますので、何かぶつかったりするとしっかりと振動するので注意して下さいね。それでは開始です!」
ワシは開始と共に写し出された敵影をいつも通りに撃墜を始めた。