狂い始め
記念すべき一発目です!よろしくです!
~ある日の夕方~
「クッソ早く帰りたいのにぃ。」
俺はチャリに乗ってぶっ飛ばしながらそんな独り言を言った。
俺の名は、速水拓人。模型と車にハマっている現在中三の男子だ。そしてこの物語の主人公だ。多分。
今日も委員会の仕事が長引いて早く帰れなかった。なんで委員会なんてやったんだろ。まぁいっか。もう家だし。
俺は小屋の中に愛車であるママチャリをしまった。
「ん?」
あれ?小屋の迎えにある自販機の影になんかいる。なんだ?ちょっと近付いてみるか。すると、
「ク~ン.....」
影から豆柴サイズの子犬が出てきた。どっかから逃げてきたのかな?飼い主さんはこの近くにいるだろうから下手に手出しはしないでおこう。と思って家に入ってみたのだが....
·····玄関の前でお座りしている····
ヤバい、可愛い......
とりあえずこのままだと、あの子犬が可哀想なので家に入れる事にした。でも、親がいる。静かに二階に持っていこう。俺は子犬を抱いて静かに二階へいった。何が必要なんだろ。とりあえず水....かな?俺は一回へ行って水を入れるペットボトルを探して、また二階へ行った。
..........
は?
あの~なんと言いますか、先程まで豆柴がいたハズなのに今は人狼が床にあぐらかいて俺が大量に集めた車の雑誌全部出して読んでるんですけど.....
「見た目陰キャだけど中身結構ヤンチャじゃねぇか····」
と、人狼は族車の雑誌を読みながら言った。
俺は赤くなって固まっていた。
「おい、生きてるか?」
「生きてますっ!っていうかアンタ誰です!?」
俺は直ぐに正気に戻り、人狼に質問した。
「あ?俺は狼のウィクロスだ。さっきこの世界に来た。」
「え、犬じゃないn····」
「誰が犬だ!俺は狼だ!オ·オ·カ·ミ!」
急に大声でウィクロスは言った。言われたくないんだね。
「で?そっちは?」
「俺は拓人だ。陰キャっていうなよ?」
「.....陰キャ。」
ボソッとウィクロスが言った。
コイツ.....
まぁ流しといて
「一応言っとくけど、お前その姿はやめろよ。周りが驚くから。」
「だろうな。だからあの姿でお前に近付いたんだ。」
「お前、結構可愛い声出せるんだな。」
さっきの仕返しにそう言った。ウィクロスは恥ずかしそうにしながら
「うっうるせぇ!仕方が無かったんだっ!」
ウィクロスはまた雑誌を読み始めた。
まだ若干恥ずかしそうに小さくなってたけどな。
「入る家間違えた····」
そうウィクロスがボソッと言っていた。
いつ失踪するかなぁ~