表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

オレハニンゲンカバケモノカ

「ガァァァァァァァァァッ!」


理解不能・・・この力は本当にわからない。ここにある“力“にいつも振り回される。

理不尽・・・生まれた頃から感じていたが目を背けてきた。いつになったらこの感情におさらばできるのだろう。


理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽理不尽


気持ちが収まらない。感情が暴走する。ここはおかしいなにかが違う。

今まで感じていた“力“が無色から闇に染まっていく、無色の水に一滴の黒が落とされ、あっという間侵してくるイメージ。


「オレハ・・・オレ・・ヲガイスル・・・モノヲユルサナイ」


闇に染まりきったその時俺の発した声は怒りを噛み締め殺すような怒気に囚われた声だった。


「な、なにが起こってるんだ!」

「ピーちゃん、あれはジャネェなの!?」


闇?かもうなにかわからないものに呑まれつつある俺をガキはもう完全にヒビって見ている中、女の子は視線を腰に向けると焦り気味に話しかけている。


「ジャネェじゃないピッ、でもジャネェの暗黒の力は感じるピッ」

「それはどういうことなの?」

「おかしいはあの子ピッ、あの子自身が暗黒の力を何かで取り込んで・・・いや、わからないピッ」


女の子の腰のポーチから突然出てきたヌイグルミが色々考察するが結局わからないらしい。使えない。


「ピッ!!」


殺気を感じたのかポーチに素早く隠れたヌイグルミ。


「ガキ・・・オマ・エヲケ・・ス」


闇?かなにかに包まれつつガキに指を指して殺害宣言。そこまでするつもりはなかったのだかもう抗えない。抵抗ができないほど“力“に支配された俺はもう抵抗の痛みも感じない。最後の思考まで支配されつつある。視界の端から闇?が蠢き光を奪っていく。

視界に見えた最後瞬間は、一瞬でガキの前に現れ頭を拳で破壊しようとする俺を止めようとガキを庇い目の前に出てきたピンクの髪の女の子だった。





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





意識がはっきりしない。霧がかかったように何も考えられない。

体中が痛い。

どうやら“力“の暴走は止まったらしい。やられたか、発散しきったかわからない。状態を確かめようにも体が動かない。仰向けの体に水が滴っている。きっと野ざらしなのだろう。皮膚に打ちつける水は雨だ。風邪をひいてしまう。


「・・・・・・・・・・・・・・・・っぁ、うあぁ」


小さな呻きは虚しく響く前に雨音で消え失せた。もう消えてしまいたい。

“力“に翻弄され何もできなかった俺。

ある程度は制御できていると思っていた俺。

やっぱりここにある“力“は得体がしれない。恐れ、危険を知っていながら何もできない。

俺自身は無力。

無力の人間か化け物か。

やはり、そこに理不尽を感じる俺は捻くれる。

人間にも化け物にもなれない俺は今は唯々眠りたい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ