表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Invisible Valkyrie  作者: 柊暁
1/2

1.Escape

それはとある夏の日であった...

あの日以来、私は見えなくなった...


7月の終業式。神野葵は何時も通り家に帰る。

電車に揺られる日々。いかにも暑そうにジリジリと太陽がコンクリートに反射する。

額には汗が止まらない。


家に帰ってすぐにエアコンをつけてベットに横たわる。

30分位たった頃だろうか。親から電話が来る。

どうもお使いを頼みたいようだ。

めんどくさいと思った。

しかしおやつも買っていいという約束のもと私は家を飛び出る。


熱い。外は灼熱地獄。30度は超えてるだろう。

先日までは涼しかったのに今日は打って変わって太陽がギラギラと輝いている。

スーパーがもはや天国のように思えた。それくらい涼しいのだ。

早くお使いで頼まれたモノ買って帰ろうと思い、足早に買い物を終わらせる。


早歩きで帰ってるその時であった。

友人の北上ゆうは前から来たトラックの動きが明らかにおかしいと思ったのだ。

左右に中央線を無視し揺れている。目を凝らしてみると運転している人が気を失っているのだ。

身の危険を感じすぐさま逃げようと思ったがその真横には葵の姿があった。全くトラックの存在に気づいていない。

トラックは運悪く葵の方向へ徐々に加速していく。葵はその時イヤホンをしていたため曲に気を取られていたのだ。ゆうは引かれそうになっている葵を見た。


「葵ちゃん!!!」


もう遅かった。ゆうは目の前で葵が引かれる所を目撃してしまった。そしてそのトラックはコンビニに突っ込みとまった。コンビニのガラスもほぼ割れている。

ゆうはさらに衝撃を受ける。そのトラックはタンクローリーだったのだ。

そして...


爆発音は大きくなった。思わずゆうも耳をふさいでしゃがみこんでいた。

「葵ちゃん...葵ちゃん...!!」

火事を横目にゆうは泣き崩れた。


その後の調べでトラックの運転手は死亡。コンビニでも2名が犠牲になってしまった。この事件は全国でニュースとして大きく取り上げられていた。

しかし一つ問題があったのだ。

一人死体がないのだ。少女の死体。

普通であれば周辺にバラバラになってでもあるはずなのに欠片もない。


神野葵。17歳。トラックに跳ねられ死亡。しかし死体はなし。

いかにも奇々怪々で不思議な事件であった。


「...ん...?」

芽を開けるとそこは真っ白な世界。何一つ汚れていない純白の世界であった。

「ここは...」

「やぁ。お目覚めかい?」

そう言うと真横にはかわいい少女がいた。白いワンピースを着た赤髪の幼女。裸足でワンピース以外何も着ていないようだ。

葵はゆっくり起き上がる。

「ダメだよ!まだ身体が完全に治ってないんだから!」

そういうと幼女は葵の上に乗っかり起きれない体制にさせた。

「...誰?」

「あ、言ってなかったっけ。ごめん。私の名前はユキ。よろしく!」

そういうと笑みを浮かべ葵の横に顔を並べた。

「ゆ...ユキちゃん?」

「ユキでいいよ!ちゃん付けるのはなんか...親しい感じしないし」

「じゃあユキ...ここは何処?」

「...おめでとう!」

唖然とした。何言ってるんだこの子はと思った。

「...ヘ?」


「あなたはぁ...今日から私と一緒にかいじゅーさん倒すの!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ