晴れ時々曇り
登場人物
竹端 吉長 (たけばた よしなが)物語の主人公1年3組 女の子に対し少し抵抗があり大河を通じて女子と話す
草柳 大輝 (くさやぎ だいき )吉長とは幼稚園からの知り合いだが、お互いに仲がいいわけでもない。
桜井 夏帆 (さくらい かほ )吉長と唯一仲のいい女の子
月山 大河 (つきやま たいが )吉長とは同じクラスに所属している 女の子と話すのが得意だがそのせいか、同じクラスの男からは目の敵にされている
東 りん (あずま りん )大河と仲のいい女の子、気が強く大河とけんかすることもあるが・・・
葉山 理香 (はやま りか )同じ生徒会の女の子、平和主義で東と月山のけんかを見ていつもあきれている。
土屋 みかん(つちや みかん )同じ生徒会の女の子、大河によくからかわれる、本人は嫌がっているがなかなか態度で表せない様子
introduction
冬も終わり桜の咲く季節、様々な期待を胸に入学式に臨んだ僕は、今度こそ平和なスクールライフを満喫することを誓って高校の門をくぐった。
「おう、吉長。そういえばお前も同じ高校だったな、まぁ3年間よろしく。」
そう言って去っていった彼の名前は 草柳大輝 、僕の幼稚園からの友人である。彼とは一応長い付き合いだがお互い仲がいいかと聞かれるとそういうわけでもない。
僕は朝から大輝に会ったことで少し気分が落ちていた。そんなことを考えていると後ろからかわいらしい声が聞こえてきた。
「あ、おはよう吉長くん。私友達がまってるから先行くね!。また後でメールする!。」
彼女の名前は 桜井夏帆 といい、当時160センチしかなかった僕よりも小さくてかわいらしい女の子だった。
当時、僕は女が嫌いだった、すぐグループを作って根も葉もないうわさを流して楽しむ。グループ内で喧嘩でもすれば次の日の教室では暴露大会が催される。
自分たちの知らないマンガを読んでいたらすぐに“オタク”と決めつけ、いじりの対象にする、かくいう僕もその被害者の一人だった。
流石に高校ではそんなことは起きないだろうと思っていたが少し怖かった僕はNixiという当時流行っていたSNSで同じような趣味の新入生と予め繋がっておこうと思った
そこでで一人の女の子とよく話すようになっていた。それが夏帆だった。夏帆は僕と同じでアニメやボカロが大好きだった、二人は次第に仲良くなってデートを頻繁にするようになっていた。
僕は夏帆の声を聴いただけでテンションが戻っていた。むしろ朝よりも気分が晴れやかになっていたかもしれない。
『本当に俺って単純だな・・・』そう思いながらも喜びを隠せない僕は時間を気にしつつトイレへ行き、髪型を整えてから入学式に出席した。
第1章~出会い~
入学式も終わり、それぞれの教室へと向かった。担任は中年のおじさんだった。
(誰だよ、高校はいれば美人の先生がいるなんて言ったやつは…)
そんなことを思いつつ先生の自己紹介。そしてクラス一人ひとりの自己紹介が始まった。
私の席の前のにはいつもNixiで話をしていた鈴屋勇気の姿があった。
「はじめまして。君が鈴屋君?こうやって会うのは初めてだね。僕は竹端だよ。」
「あぁ、君が竹端君か。鈴屋だよ、よろしく」
そんな何の変哲もない会話を済ませてからクラスを見回した。そこで一人の男の子と目が合った。
「はじめまして!俺は吉長!君は?」
「はじめまして。俺は月山、月山大河って名前。よろしくね。」
月山と名乗る彼はとても体つきが良く、顔も比較的整っていた。話を聞くと彼は野球をやっていたらしい。案の定数日後にはクラスに女の子を引き連れることになる。
入学式も終わり数週間が経ち、女子はある程度グループが決まったりし始めたある日のこと。僕はいつものように帰り支度を済ませ、夏帆と待ち合わせをしていた。
「おう吉長」
そういって現れたのは大輝だった。大輝はテニス部の見学を終えて帰るところだった。
「お前まだ夏帆と一緒にいんのか?」
「なんでお前が夏帆の事知ってるんだよ。」
「なんでって…同じクラスの子を知ってて何がおかしい?まぁ精々頑張れよ。」
大輝はこう吐き捨てるとほんの少し笑った表情を浮かべ、その場を去っていった。
天気予報では晴れだと言っていたのに空の雲行きが怪しくなってきたのを見て少し不安な気持ちを抑えつつ、
夏帆がくるのを待っていた。
それから数分が経ち、遠くから一生懸命走ってくる夏帆の姿が見えた、頑張って何かを言おうとしているが
周りの雑音と野球部の声にかき消されて何を言っているか聞き取れなかった。
ようやく僕の前にたどり着いた夏帆は息を切らしながら
「吉長はどの部に入るか決めた?」
と聞いてきた
僕は、入学式の時に配られた小冊子をとりだして部活動のページを開いた。
テニス部、野球部、サッカー部、書道部、軽音楽部、生徒会執行部どれも楽しそうだった。
その中でも私は同じクラスで前の席の子である鈴屋君とバドミントン部に入る約束をしていたことを伝えた。
「う~ん、私もバト部に入ろうかなぁ~。」
夏帆が悩んだ表情をしていたので「夏帆は何部に入るとか決めてるの?」と問いかけた。
すると夏帆は「テニス部に入ろうと思う」と答えた。
続けて「同じクラスの草柳くんに誘われてね。中学の県大会でも何回か顔合わせるしいいかなって。」と添えた。
頭が真っ白になった。草柳は小学校の時から地元のテニススクールに通っており、なかなかの腕だった。
夏帆は中学からテニスを始めたらしいが、その中でも才能があったらしく。三年生の時には副キャプテンを務めていたという。
草柳は顔も中の上くらいはあるため少し警戒していたのだ。
「吉長?…吉長!、どうしたの急にそんなボーッとして。わたし駅付いたから降りるよ!また後でメールするね。」
「お、おう。また後でな。」
と、そっけない会話を終えて彼女は電車を降りた。
僕は当時流行っていたライトノベルを取り出し地元の駅までの時間を潰そうとしたがあまり内容が入ってこなかった。
1時間ほど電車に揺られながら着いた地元の駅を降りて外に出ると、予報はずれの雨が降っていた。
初めまして、くるぽと申します。このたびはToliarngleを開いていただきありがとうございます。実話とフィクションを少しづつ混ぜていく予定なのでもしかしたらつまらない時があるかもしれません。なによりこの私、小説なんて生まれてこの方書いたことがないものでして…笑
皆さんに楽しんでいただけるよう、精一杯頑張らせていただきますのでこれからよろしくお願いします。4/14