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冒険は次の舞台へ! 10

とりあえず投稿していますが、内容変更する可能性があります。ご了承ください。

 「初めまして……邪道翔じゃどうかけるっす……」

 「いきなり嘘を言わないでちょうだい……殴るわよ?」



 カフェ・エトランゼの一番奥の席で向かい合う男女2人ずつの計4人。男性陣は40代前半くらいのオジさんと20台後半に入ったくらいの若い男性で、女性陣は20歳にも満たない感じだが、一際目立つ容姿の女性と歳相応の可愛い系の女性が座っている。そこにはなんとなくギスギスした雰囲気が漂っている。

 その空気の中、若い男性が自己紹介の為に口を開くと、目立つ方の女性が睨みつけながら素早い反応を示した。



 「も、申し訳ないっす……。自分は皇樹慧こうきさとしと言います。さっきの話し方の方が理解してもらえると思ったんで最初だけはこの喋り方で行かせて貰いました。仕事はお二人ともご存知のゲームの開発兼GMをしています」

 「ふぅーん、今度は本名みたいね。じゃあ次は私ね?私は鏡麗華。貴方の隣にいる人の娘です。イロイロとよ・ろ・し・く・ね?」

 「私とは久しぶりだよね、皇樹さん。自己紹介も一応しておくね。紡木七実です。よろしく」

 「ぼくも自己紹介がいるかい?あと僕の可愛い娘の麗華とヨロシクしたら僕は君を亡き者にするかもしれない……」

 「パパはいろんな意味でいらないわ。あと、余計な事を口走らないで」

 「ひ、ヒドイっ!皇樹くん!娘が苛めるんだがどうすれば良い?」

 「そんなのは社長達の問題っすよ。おr……自分には関係ないっす。よってノーコメントで」

 「な、なんだとぉぉ!……まさかとは思うが娘を狙っているんじゃないだろうな。あぁ?」

 「な、何でいきなりそんな話に飛んだんっすかあぁぁぁ!!そんな事してる余裕はないっすよぉ!」

 「そんな事だとぉぉぉ!貴様は僕の娘が可愛くないとでも言うつもりかぁぁ!」

 「だから誰もそんなこと言ってないでしょうがぁぁぁ!?(どう答えろって言うんだよこのおっさん(社長))」



 という訳で、実況を何処かの誰かから私に代わりまーす。

 その場にいるメンバーが分かってもらえましたね?では遺憾ながらも皇樹と名乗る青年の容姿について触れましょう。だって今更謎キャラのパパの容姿とか聞いても面白くもなんともないでしょ?


 皇樹慧とか言う人は、スーツを着ているサラリーマン。顔はまあ……可もなく不可もなく…ってとこね。

 パパが言っていた通りだとハードやソフトやらにすごく詳しいらしいですので、頭の回転はすごそうです。

 身長は……175センチくらいかしら?私の身長が167センチで少し目の位置が高いので。私の背が高いんじゃないか?そんな事はないですよ?たぶん……。




 とりあえず、落ち着いたところで注文伺いに来た穂邑さんにコーヒーセットを4人分頼んでおきました。

 コーヒーやら何やらがそろったところで私が口を開く。


 「さて、早速本題に入るけど良いかしら?」

 「いいですよ。大体の内容は察しているつもりですけどね……」


 皇樹慧とか言う人はそういいながら七実の方を見る。……あと皇樹慧とか言う人と言うのは鬱陶しいですよね?仕方ありません。すごく嫌なんですけど皇樹氏とでも呼ぶとしますか……。え?さん付けでいいんじゃないのって?……むぅ、じゃあそうしましょうか。七実の呼び方と被るので避けたかったんですけどね。



 「皇樹さんは七実と知り合いですよね?その関係をウチのパパに話しているんですか?」

 「いいえ、話していませんね」

 「ほう?僕に隠し事をしているとは聞き捨てならないね。麗華はその内容を知っている様だけど、話してもらえるのかな?」

 「言っても信じてもらえないと思うもんね」

 「そういう事ですね。どうしても聞きたいならお話しするのは構いませんがお聞きになりますか?社長?」

 「もちろん聞かせてもらおう」



 とりあえず最初は七実と皇樹さんが、夏に異世界に転移していたと言う話をした。パパはかなり興味深そうに相槌を打ちながら事細かに質問していたのは、話を疑っているわけではなく、二人の話す内容がリアリティに富んだものだったからです。


 「まさか、そんなことが起きるなんてね。それで夏に連絡が取れない時期があったことに合点が行ったよ皇樹くん」

 「社長はこんな話を信じてくれるんですか?」

 「勿論だ。ゲーム制作に関わるものとしてそう言った話は大好物なのでね。もし僕が君の代わりにその異世界に行っていたら、いろいろ大変なことになっていただろうね」


 パパは皇樹さんに向かって熱く語り始める。何が大変な事になるのか凄く気になったので質問しようと思ったところに七実が発言をしてくる。


 「そういえば麗華ちゃんもあっさりこの話信じてくれたよねー?」

 「私は親友の言う事だから信じたのよ?他の知らない人が言ってても信じたりなんかしないわ」

 「れ、れいかちゃぁぁん!」

 「こらっ!抱きつかない!あっ!服に生クリームついちゃうから離れなさいッ!」

 「じゃあ、手を洗ってくる!」


 七実が席を外し、化粧室へ向かって行きました。……別に手を洗ってきたら抱きついて良いわけじゃないのだけどね……。


 こう言う出来事があった間に、パパと皇樹さんの会話内容は次の段階へ進んでおり、異世界についての話を聞ける雰囲気ではなくなっていました。

 まあ聞く相手はパパなんだし、いつでも聞けるから良いかな……。



 七実が戻ってきた所で、DCO関連のお話になる。私のオーラから空気賢者までの一件、なぜ私だけ次回の転職が50じゃないのかも聞けました。

 その内容は簡単。私の空気賢者は特殊派生職ということで、いわゆる3次職と似たような扱いを受けているとの事。それなら私の強さにも頷ける気がする。でも戦いはあくまでもついでなんだけどなぁ。いつから戦いメインになったんだろう。


 あと次回のアップデートで七実の竜騎士も3次職の扱いに変更され、私と同じような扱いになるとの事なのでこの後に文句を言おうとした私は出鼻をくじかれた気分です。

 なので【GM泣かせ】が【イジメに耐え忍んだ者】に変化した時に感じた怒り(ショック)をぶつけておきました。




 「聞きたいことは以上で良いんですか?」

 「私は七実と貴方を引き合わせたかったから同席しただけだからこれ以上は聞かなくても良いわ」

 「えっ?私が皇樹さんと話す機会を作るためだったんだぁ。でも大丈夫!話したいことは全部話せたし、メールアドレスも交換したからね」

 「そうなの?なら大丈夫ね」

 「自分も久しぶりに気兼ねなく話が出来てよかったですよ」

 「パパも今日のセッティングありがとうね」

 「この僕が娘からのお願いを拒否することなどないに等しい。これからも頼りなさい」

 「うぅーん?今のところ頼りたいことはないかなぁ……」

 「そ、そうか残念だ……」



 会計を済ませエトランゼを出る。パパと皇樹さんはこの後会社に戻りGW後に待ち受ける3期増販分の追い込みをするらしいです。

 私と七実は二人にエールを送ると心なしか嬉しそうだった。あ、パパはいつでも嬉しそうだけどね?


 二人そろってアパートに戻り普段どおりに二人でプレイし、一日が終わりました。

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