表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
114/135

閑話 ナナ、子龍を育てる ③

タイトルと内容があってるのかどうか微妙な点。


タイトルは無視で良いよ?視点だけ意識してもらえれば!

 皆ぁ元気ぃー?ナナこと七実だよっ!今日も今日とて麗華ちゃんの観察日記の報告をするために忙しい合間を縫ってきたんだから感謝してね。

 ほぇっ?何が忙しいかってそりゃ~、麗華ちゃんを見たり聞いたり話したり、はたまた麗華ちゃんのお部屋で色々物色したり……かな~?


 何を物色したのか気になるの?それはやっぱりアレやコレとかウフフ~な物とかじゃないかな?

 でもね、やりすぎると怒られるから程々にしておくね。少し前だって麗華ちゃんの家にあった一日50人限定販売の高級プリンを食べてすっごく怒られちゃったし……。あ、でもでもその後のオシオキはジンジン感じたよ……エヘヘ。


 とにかく今日こそはそんな麗華ちゃんの秘密を明らかに……したいっ!!


 ピーンポーン……


 っとあれぇ?こんな時間に誰か来たのかな?ちょっと待っててね~。



 数分後……


 うぅ、あのね……麗華ちゃんと立ち話してる間に何をしてるのかって聞かれたから麗華ちゃんの良さを沢山の人に伝える為に日記を書いてるって言ったら、「余計な事したら分かっているわよね……?」って冷たい目で怒られちゃった……。

 その上、日記を没収するとか言い出すし!うわぁん。私の麗華ちゃんへの想いを一杯綴った日記がぁぁ!


 部屋に入り込んできた麗華ちゃんが余さず持って行ってしまいました。くぅ……まさか、床下収納の裏に貼り付けてあったものや、ノートが入るサイズの穴を壁紙と等身大の麗華ちゃんポスターで隠していたのにそれすらも見破って持っていくなんてぇぇ!……さすが私の麗華ちゃん!鬼の様な所業だよっ。ゾクッ!ふわっ寒気がっ!!


 「返して欲しかったら、日記を書く事までは許容するけど他の誰にも教えたりしない事」


 って条件をつけられちゃった。そういう訳だからゴメンね。麗華ちゃんの言う事は絶対だから教えてあげられなくなっちゃったの。

 時間が余っちゃったので代わりにプロデューサーさんから打診されていたシャナンの育成についてのお話をしてあげるね。






 成長期に入ったシャナンは、ドラゴンとしてのレベルも上がり強敵相手にも良い戦いが出来るようになってきました。

 シャナンが龍潜境のモンスターをソロで倒すのは少し厳しいですけど、インカロードダンジョン14層までのモンスターなら普通に倒せるようになってます。

 この辺は攻撃の相性的な問題ですから仕方ないんだよ。



 「シャナン。今日もダンジョンにいこっか」


 了解とばかりにギャフッと答えるシャナン。現在の私のベースレベルは48。レイカちゃんが47レベルだから追い抜いちゃったね。接続時間の都合なんだから仕方ないけどね。

 私は以前レイカちゃんが私の帰りを待っていてくれた時みたいな経験値の調整などをしないよ?

 だって、私はレイカちゃんを守れる騎士になりたいんだもん。守る対象よりレベルが低い護衛というか騎士って言うのは情けないから。



 シャナンとともにインカロードダンジョンに潜り続ける事8時間(現実では2時間半くらいかな)。

 私のレベルは50レベルとなり次の転職まで後20となりました。シャナンも48レベルになり次の進化を迎える50レベルまで後わずかとなりました。

 8時間もあればダンジョンって深く潜れるもので現在24層。


 私の今までの最深到達記録は大学が始まる前の春休みに出したシャナン抜での25層なので、もうすぐ更新できるんだよね。ちなみにレイカちゃんは38層まで降りたって。それもたった7時間で…。

 この辺のモンスターでも十分に強いのに短時間で38層まで潜ってるレイカちゃんすごすぎ……。

 この事から分かると思いますが、困った事にレベルが低い=弱い……というわけではないんだよ。

 だから私はなんとしてもレイカちゃんの到達記録を塗り替えて、さらにレベルも上げてレイカちゃんにもっと頼ってもらいたいの!


 その為にも私の相棒であるシャナンの育成が急務だったりするわけです。結構無茶な突撃させたりしてるけどシャナン自身も多分、私と狩りに行くのを楽しんでくれてるはず!狩が終わった後には調理スキルで作ったシャナンの御飯を毎回たっぷりあげてるから好感度とか親密度は日に日に上がってるんだよ。


 話は逸れるけど、そのおかげか現実方面でも料理を作り始めたんだよ。最初こそ謎の物体だったけど、今は麗華ちゃんを唸らせるくらいにはなったからね!



 という訳でギルドホームに収める素材採取を織り交ぜながら自分の最深到達記録を塗り替え(シャナンと一緒だし余裕だった)ました。

 30層から先にはロリマーン聖山にいたような経験値をごっそりくれるモンスターが時折出現するのでそれを探しつつ下へ下へ向かっていきました。あと30層まで来てようやくダンジョン内の転移ゲートが使えるようになるんだよ。コレで次回からは30層からスタートできるんだよ。


 そして現在35層目。ここに来た時、またレベルが上がって私が51、シャナンは49レベルです。

 次の層へと続く階段の前には巨大種といわれるボスがいます。見た目はなんて事はない今までに出たモンスターの体が大きくなっているだけの手抜き仕様だけどね。その代わり強さは既存の数倍~数十倍でバラつきがあります。


 私の相手は機獣型モンスターのイノセントボアの巨大種《アントボルトボアModeEXEエグゼ》です。

 最初見たときはモード何とかがカッコ良いかも?ッて思ったけど、戦いが始まった瞬間余裕見せる暇がなくなったんですよ~。巨大種だから動きはそこまで速くないはずと高を括っていたら、その突進攻撃は私には見切るのが難しい速度。

 私に見切れないならシャナンにやらせてみよう。シャナンの所持スキルに【動体視力】とか言うパッシブスキルがあったから。


 「シャナン。あれ避けれるかな?」


 聞いてみると、シャナンは余裕と言わんばかりにギャフフッと鳴きました。

 それならと私はシャナンに騎乗する。見切りはシャナンに任せ、攻撃を避けた隙を私が攻撃するという異世界でも何度も行った方法をとることにしたの。

 こっちのシャナンはそんな事知らないはずだけど、私の思い通りに動いてくれて、敵に隙が出来ると【以心伝心】を通じてそれを知らせてくれる。



 アントボルトボアは取り巻きのモンスター(小型の機獣種)を呼びますが、シャナンと共に空にいる私達には攻撃が届かず無意味。逆に私は武器固有技のブリューナクを使うなりして空中から殲滅を繰り返す事ができますので、考えてみれば凄く楽な経験値稼ぎだったんじゃないでしょうか。

 注意すべきはアントボルトボアの【角飛ばし】だけだから。

 ボスやら取り巻きを20分ほど倒し続けているとシャナンのレベルが50に上がったというログが流れました。



 「来たよっ!シャナン。このまま進化いっちゃうよ!?」


 よし来た!と言う感じでガウッと返事をしたのを確認し、素早く進化タブを押すとシャナンが光だし進化を始める。勿論その間も絶え間なく角の攻撃が飛んでくるけど、光っている間は無敵みたい。

 でも騎乗している私にはダメージ通ってるんだよね……。


 ポーションを飲みながら進化完了を待つこと数秒。

 そこには4Mほどだった体長が倍近くになっている雄雄しき姿がありました。うん、この姿は異世界で私がシャナンに認められるために戦ったときの姿だね!懐かしいなぁ。


 《竜騎士のレベルと騎竜の成長が一定に達したのでアビリティ【竜人化】を取得しました》


 な、なんか取れたぁ!等と感慨に耽る間などない。今このときも沢山の角が飛んできているから。

 私は調べる間もなくすぐに【竜人化】を使用した。習うより慣れろの精神だよ。

 その瞬間私のアバターとシャナンの姿が融合し、獣人ベースだった体に鱗が少々ついた感じに仕上がりました。シャナンが所持していたスキルの幾つかを使用できるようになったし良い感じかもね。


 あとステータスが獣人の時の1.5倍以上あがり【竜人法】という、契約したドラゴンと同じ系列のスキルが使用可能となりました。


 「よし、この力があれば倒せるっ!」


 ブリューナクで取り巻きを掃除してアントボルトボアと対峙する。やはり突進攻撃から入るみたい。

 けどもう私の目で追える速さでしかないんだよ?


 「ここだ!【雷打乱数らいだらんす】!」


 あたれば体力が半分以上削られそうな突進を紙一重の見切りでかわして騎士槍に雷を纏わせ突き刺した。

 真後ろからの攻撃を避けられずアントボルトボアの体力が大きく削れる。


 「今の感覚……弱点だね!」


 弱点を発見したらもうあとは蹂躙するだけ……。

 懲りずに突進してくるのを避けて弱点への一撃を2度3度と繰り返す都合5回目でアントボルトボアは粒子となり、大量のドロップアイテムへと変化しました。




 ボス戦が長引いたおかげで多少疲れていたけど、レイカちゃんに追いつきたかった私は必死に下層を目指し、レイカちゃんの到達した38層に足を踏み入れました。

 その瞬間、得体の知れない恐怖を感じました。どうやらこの層のモンスターは今の私でも厳しいと思われます。多分レイカちゃんも同じことを思い引き返したのだと思う。



 シャナンも進化できたし目標はとりあえず達成と自分を諌め、30層まで戻り転移でギルドホームへ戻りました。

 ちょうどそこにレイカちゃんがいたので聞いてみると、38層には大きなボス部屋が一つあるだけで、雑魚モンスターに値するモンスターは居ないとの事。

 レイカちゃんは奥の方まで行って調べてたんだね。と感心しながら次に行く時は扉の奥を調べてやろうと心に決めました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ