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☆いきなり転生☆ さらに~   作者: たかさば


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118/122

まあまあ…、こういう事もあるよ

佐伯実は、ごく普通の温厚なパパである。

毎日子供たちとお風呂に入り、毎日子供たちの寝顔を見てから会社に出勤する、齢38の温厚なパパである。


今日も今日とて、自分の誕生日に子供たちがバースデーソングを歌ってくれた動画を見ながら新しい企画を練って企画書にまとめたあと、行きつけのコンビニであんまんマンコラボおにぎり(限定シール付き)二個を買って会社に戻ろうとしていた―――のだが。



キイィイ!!キ――――イイイイイイイ!!!


ドガ――――――――――――ん!!


ぐわしゃぁああ!!


ぶちゅ。




真っ白な空間。

佐伯実の魂と…、女神が対面している。


「佐伯実さん、あなたは気の毒ですが人生を終えてしまいました。転生してもらいます」

「はあ?!」


「あなたにはチートをお一つ差し上げます。ステータスをご確認ください。」


────────

佐伯実(38)

レベル28


称号:転生者


保有スキル:まあまあ…、こういう事もあるよ


HP:32

MP:45

────────




「というわけで、いきなり草原?アイナとリクのところに戻らなきゃ!!今日はママが残業なんだぞ?!」


べよん、べよん。


水色の、ぶよぶよした丸い塊が…温厚なパパの前に現れた!


「スライム?!ちょっと待て、これは…?!」


うろたえる、温厚なパパ。


「そうだ、保有スキルを使って元の世界に…《まあまあ…、こういう事もあるよ》って…そんな悠長なこと言ってられるか!!今すぐ返せ、元の世界に!!うお、うおおおおおおお!!!」


んも~、せっかちだなあ…。


スライムは飛び掛かってきた温厚なパパをまる飲みしてあげた。




「う、うーん???なんか夢でも見ていたような??」


温厚なパパは時間を巻き戻されて、コンビニの入り口前に立っていた。

コンビニの入り口で立ち止まる前に、ちょっとだけ時空がゆがんだのだが…、それに気づく様子はない。


温厚なパパはコンビニであんまんマンコラボおにぎり(限定シール付き)二個を買って会社に戻った。


会社の近くの交差点で、車の暴走事故が発生していた。


「あっぶね…もうちょっと早く通りかかってたら、せっかくゲットできたシールが血まみれになるとこだったぜ…」


温厚なパパは、常に子どもたちの味方であり続け、同じ目線に立って物事を見据え、時に共に悩み、時に道を照らし、時に見守り、時に背中を押し、時にそっと抱きしめたりしながら、自らも親として成長したのち孫に甘いおじいちゃんになって娘や息子に叱られたりもしつつ、温厚な人柄はキープしたまま年を重ね、ひ孫が始めた「絶対に怒らないジイチャンネル」で大人気となり、103歳で他界した今でもAIジイチャンの人生相談アプリを利用する人が多数いるとのことです。



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