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部活紹介⑪

 放課後、部室に行くと二十人近い入部希望者が集まり、本田の作戦は見事に当たった。


 新入部員の中には、部活紹介のときに答たり武者になってくれた生徒も多く居たが、意外に女子の入部希望者が多いことに気がついた。


 本田の話によると榎田さん効果が半分と、後の半分は穂香さん効果だと言う。


「穂香さん効果?」


 言っている意味が分からないので聞くと、どこでどう嗅ぎ付けたのか知らないが、美貌の生徒会副会長『秋月穂香』の彼氏が棋道部に居るとの事で、学校一の美女を射止めた男子と言う事で”そんな男子への憧れ”的な興味での入部もあったとの事だった。


「そんな不純な!」


 と思ったが面倒臭がり屋だが優しさのある俊介が教えれば、そんな中にも将来棋道部を支える部員も育つのではないかと、正直思った。


『パチン!』


部室に、一際硬く高く硬い音が響く。


「ここは、こっちに打った方が良い、これだと次は、こうなるよ」


 新入部員の何人かに俊介が囲碁を教えている。


 S高棋道部には、前の三年生が抜けてから囲碁が打てる部員が極端に少なくなっていた。元々、俊介は中学生の時に僕たちが入学するのと入れ替わりに転任していった前の棋道部顧問の教頭先生が開いていた囲碁教室に参加していて、進藤が誘って入部した時も”囲碁なら!”と思って入部してきたのだ。


 確かに僕たちが一年生の時には上級生の数人は囲碁も将棋も両方打てたが、現顧問の先生は囲碁を打てないので僕たちの代以降は将棋が中心の部活になってしまった。


 新入部員が多く入部したのをきっかけに俊介は将棋の合間に囲碁も覚えて貰おうと、囲碁に興味を示した下級生たちを熱心に指導していた。


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