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部活紹介⑨

 部活紹介が終わって教室に戻ると、森村直美が楽しそうにやって来て。


「どうだった?」


 と聞いてきた。


 何の事か分からなかったので返事に困っていると


「友達を信じた感想は?」


 と聞かれて今日の部活紹介を思い出してみると、何となくそこまでやらなくても良いのにと思いながらも、友の気遣いが有り難かったので、その旨を伝えた。


「それにしても、本田やるじゃない!演劇部顔負けのシナリオだったね」


「でも、一番良いところを秋月さんに持って行かれたって悔しがっていたよ」


「ストーリーで選ぶか、女優で選ぶか?って、ところね」


 確かに森村直美が言うとおりだと思ったが、本田のシナリオで秋月穂香主演の劇か映画でも作ったら凄く面白いものが出来そうだな。そう考えると何となく将来そのような物が、観れるのではないかとワクワクした気持ちになった。




 それから一週間後の昼休みに昼食を済ませた後、もって来た参考書を読んでいると廊下のほうがザワザワしている事に気がついた。


見ると一年生らしき生徒が何人か教室の前を行ったり来たりしているのが分かった。


『秋月穂香詣!』


 恐らく一年生の時に進藤たちがやっていたことを今年の一年生もやっているのだろうと思った。


 しかし気の毒だが秋月穂香は森村直美たちと中庭に居るので折角三年A組に来て、どの窓から覗いても当の本人は居ない。


 急に進藤公一の声が聞こえて


「こらこら!一年生が用もないのに三階に遊びに来るんじゃねえぞ!」


 進藤は、そう言いながら教室に入って来た。


「まったく何を考えているんだかあいつ等!いくら窓から覗いても穂香さんがどうなるわけでもないのに、馬鹿な奴らだ!」


 自分も一年の時に同じ事をやっていたくせに、と思うと可笑しかった。


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