表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/122

部活紹介⑧

 これに関して榎田さんが解説をして、打ち歩詰めと言うのは打ったときに詰んでしまう事を言うので、打った後に相手が動いて、もう一度チャンスが訪れた場合は”GET”すれば良いんですよ。


 とジェスチャーを交え会場の一年生達に向けて解説して締めくくり、これで棋道部の発表も終わり皆で整列したときに、進藤が


「実は、今日持ち駒の歩の係りをやってもらった三木君は、解説を担当してくれた榎田さんと共に二年生で全国大会まで進んだ我が棋道部のエースです。榎田さんは解説だったので、それなりに強そうなのは分かったと思いますが、彼の場合は小柄で歩を担当して貰った事もあり、見た感じから実力を察するのは困難だったと思います。将棋の場合、一見華やかな飛車や角を使いがちですが、駒それぞれに重要な役割があり、たとえ歩であろうとも他の駒同様に重要な役割を担っている事を知って頂こうと思い、実力者の三木君に歩をお願いし、突き歩詰めを紹介しました。昨年は優秀な三年生の活躍により全国大会ベスト十六という成績が出せましたが今年以降も更なる高みを目指し一年生諸君の入部を期待します」


 と進藤に似合わない、真面目な口調で締めくくった。


全員で挨拶をして退場する際に、新しい人間将棋と言う試みもあってか文科系の地味な部活としては異例の満場の拍手を受けた。


みんなで会場の一番後ろに戻り企画者の本田がガッツポーズを見せていたが、直ぐその後に閉会の挨拶で、生徒会副会長の秋月穂香が壇上に上がると、その美しい容姿に会場が一斉にざわつき、中にはあからさまに『おぉ!』と言う声を上げる者も居て、本田は「持って行かれた!」


 と悔しがっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ