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部活紹介①

 そして、部活紹介の日が来た。


 この日までの数日間、僕は友達を信じて皆と一緒に棋譜用紙や駒の表示そして各駒の衣装などを頑張って作った。


 人間将棋自体は予め本田がシナリオを用意していたので進行役の進藤と榎田さんの言ったとおりに動けば良いだけなので練習は難しくなかった。



 毎年部活紹介の順番は前年度の成績によって決められる。


 例えば県大会八位よりも四位は後に、そして県大会止まりよりも全国大会進出は後になる。


 今年の一番手は県大会のない鈴木麻衣子の所属するアニメーション研究会だ、通称アニ研は全国大会応募作品が入賞するかしないかの二つしかない。


 同じく県大会のないボランティア部の方は毎年表彰や感謝状を貰うのでアニ研が全国大会に入賞しない限り一番手にはならない。


 そして我が棋道部は去年県大会優勝と男子団体と個人で全国大会ベスト十六、女子個人で榎田さんが全国大会八位入賞と、S高全体の部活でポイントトップとなり一番最後を担当する。


 体育館ではこの催しのメイン、一年生が一番前に陣取り二年生三年生と続く。


 二・三年生の関係者は準備のための出入りは自由だ。


 僕たち棋道部の順番は最後なので、終盤まで結構落ち着いて他の部活紹介を見ることができる。


 吹奏楽部が始まりのファンファーレを流した後、生徒会長が挨拶をして壇上から降り、次にまた吹奏楽部が各部からリクエストされた短い曲を演奏してその曲の部活動紹介が始まる。


 アニ研のリクエスト曲は「サザエさん」だった。音楽とともに鈴木麻衣子たちが壇上に現れ部員勧誘の出し物を始めた。


 エプロン姿の鈴木麻衣子が笑顔で勧誘をする姿を見ていて、もしも秋月穂香が居なかったら彼女にも沢山のファンが付いたのだろうなと思った。


 そして僕の位置からは見えない本田のことが気になった。


 日頃からなにかと穂香さんのことを気にしている素振りを見せている本田だが、僕は本田の本命は鈴木麻衣子だと推理しているので、彼が今どんな目でこの可愛らしい鈴木麻衣子を見ているのか知りたかった。

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