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事象改変

前回のあらすじ


僕、御童界斗が魔力の模擬戦で栗崎に勝ったというだけだ。

月宮司朗。僕の同級生で同じクラスの男子だ。

常に冷静で頭がよく魔力操作もそれなりに出来る奴だ。司朗の能力は事象改変だ。知っている限りではこの魔力を持っているのは日本では司朗と日本軍の唐沼大佐だったはずだ。

事象改変とは例えばドッジボールでボールを当てられた時その当てられた事実を無かったことに出来る能力だ。例えがドッジボールだから強さがわからないだろうが当たった攻撃が当たってない事として処理される。ほとんど無敵な能力じゃないかと思うが5秒以内に使わなければ当たったものとして処理される。気絶でもしていない限り司朗なら使うことができる。

そしてもう1つは身体能力の強化だったはずだがいつも司朗に訊くと曖昧に答えられるから詳しいところは僕もわからない。

そんな司朗の相手は礎賀という奴だ。僕も学年すべての人間の魔力を覚えているわけではないから何とも言えないがたしか礎賀って奴の能力は治癒と防壁だったはずだ。とても戦闘向きとは思えない魔力だ。どちらかと言えば防御を任せるべき魔力を持っているが治癒をうまく働かすことが出来れば勝機はまだ掴めるかもしれない。それに礎賀が気づくかどうかは別として。

「あ、司朗が出てきた。司朗おーいおーい。ほら界斗君もやって。」

いきなりなんだと思ったがこいつは月宮優乃。たしか司朗が優乃の家に養子で入ったと聞いたが普通に兄妹みたいだ。誕生日は司朗の方が早かったよな。まぁそこの話はおいおいしていこう。それより応援だな。優乃みたいに叫びはしないが「がんばれー」とだけ言っておこう。

もう少しで戦いの合図だ。これは後々司朗と戦う僕としてもおもしろい試合だ。

「戦闘開始」

始まった。開始と同時に司朗が礎賀のもとへ何発もの魔力弾を撃っている。右撃ち連射だ。だが礎賀は防壁を生成し防いでいる。普通に魔力弾を撃っているだけではあの壁を壊すことは不可能だろうから司朗にもなにか策はあると思うのだが一向に動く気配がない。両手で撃った方が効率がいいのに片手撃ちだ。

「なにやってるの司朗、跳んでバーンとやっちゃいなさい。」

なんと曖昧な指示なんだ。

その時礎賀が動いた。防壁ごと司朗に近づいていく。司朗に壁が迫っていく。それでも司朗は魔力弾を撃つのを止めない。礎賀は確実に司朗へ近づいていくが司朗は撃つのを止めないし退こうともしていない。なにを狙っているんだと思う反面考えなしで戦っているんじゃないかという可能性も否めない。何故なら司朗の顔には余裕という感じが読み取れないからだ。このまま押し出されて戦闘終了ということで終わってしまう。

訳はないか。

僕は司朗の左手を見た。すごい大きさの魔力弾を生成していた。あれを防壁にぶつければ壊せるかどうかというところだがなるほどな。

もう押し出されるというところで司朗は左手にためた魔力弾をおもいっきり地面に叩きつけた。その勢いで司朗は上に吹っ飛んでいったが多分これが狙いなのだろう。司朗が魔力弾で吹っ飛びその砂煙で礎賀に目眩ましをしている。


次の瞬間、礎賀が場外に出ていた。


生徒全員が黙った。皆なにが起こったって顔をしている。そのまま司朗はスタジアムから降りて戻っていった。

「あ、司朗戻ってきた。さっきのどうやって勝ったの?」

「え?簡単なことだろう。まぁ界斗にはどうやったかはバレてんだろうけどな。界斗説明してやれ。」

「はぁ自分で説明しろよ。」

「めんどくさいわ、まぁやるけどさ。簡単に言って爆風で俺が吹っ飛んだ瞬間事象改変で吹っ飛ばずにそのまま礎賀の後ろに回り込んで蹴っただけだよ。」

シンプルな手ではあるが正面にしか防壁を出していない礎賀に対しては効く手である。まったくおもしろいことをする男だよ。でももっとシンプルな手で片付けることができたことも真実だしそれに礎賀のあの壁は高さ的に2か3メートルくらいだ司朗なら容易に飛び越えることができる。

やはり司朗は強敵だ。司朗のもう1つの能力がなんなのかというのももっと調べてみなければな。

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