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10.お手軽茄子のミートソースラザニア

今回、大分空きましたが、今後もこんな感じで不定期な更新になるかと思います。

料理なんかは思いつくのは直ぐなんですが、話を中々思いつかないんですよね~

「ふむ、茄子か」


おっちゃんは、足元に置いてある麻袋から取り出した野菜を手に取り呟いた。


「確か今の時期が旬だったな」

「ピーマンと一緒に味噌炒めにしても美味しいし、揚げ浸しも良いな。 いや、シンプルに焼き茄子や浅漬けもありか?」

「暑さを吹き飛ばす為に辛~い麻婆茄子も良いし、田楽にして肉味噌乗せて食べても良いな~」


茄子を使った色々な料理を思い浮かべながら何を作ろうか思案する。


今おっちゃんがどんな料理に使おうか悩んでいる茄子は、たまたま人助けをした際に貰った物である。

今日、早朝に行われる朝市に足を運び色々物色していた際にガラが悪い大人に絡まれていた姉弟を助けたのだが、その時にお礼として押し付けられた物だ。

その姉弟は、朝市に野菜を出す為に王都近隣の村から親と一緒に来ていたらしく、親を手伝い新鮮な野菜を大量に運んでいたのだが、バランスを崩しぶつかってしまったらしい。

そして、運悪くぶつかった相手が、朝まで酒を飲んでクダを巻いていた酔っ払いだった為、謝ってもそのまま因縁を付けられ絡まれたという事だった。

そこへタイミング良く通りかかったおっちゃんが助けて今に至る。


「折角、良い物を貰った事だし何を作るとしますかね~」


貰った茄子は、紫色の皮はツヤツヤと輝き、中身もミッシリと詰まり今にも皮がはち切れんばかりにピンと張っていて見ただけで美味しいだろうと想像出来る物だ。

故に、どんな料理でも美味しく食べれるだろうと予想が付く為、逆にどの様な料理にするかといった贅沢な悩みをしていた。


「あぁそうだ、そういえば前に作ったミートソースがまだ余っていたな。 それも使い切らないと勿体無いし、丁度茄子もミートソースも使える料理があるから、それを作るとするかな」


そう言って冷蔵庫に保存していたミートソースを取り出して調理の準備を始めるおっちゃん。


ついでに、通信の魔道具を使ってアルテミスのメンバーやミル、マックス達に食べにこないか聞いてみる。

見た目に反して寂しがりな所があるおっちゃんは、1人で食べるのは侘しく感じて美味しい物も美味しく食べれないので、大体誰かしらと一緒に食べようとするのである。

女性冒険者やギルド職員達からは、そんな所が可愛いと思われ好感を持たれているのだが、それに気付かず年長者だから頼られているだけだと思い、色々逃している。

もう少し敏感であれば、もう独り身から開放されていたかと思うと色々残念なおっちゃんであった。


それはさておき。


連絡を取った後、茄子と余っていたミートソースを使った料理を作り始める。




・お手軽茄子のミートソースラザニア・




「まずは、茄子の下ごしらえからだな」


茄子のヘタを取り、よく洗ったら5mm~1cm位の厚さに縦にスライスする。


「今回はやらないけど、茄子は色が変わりやすいから、それが気になる人は水を張ったボウルに茄子を浸してアクを抜いて、使う前に取り出してよく水を拭き取っておくと変色せずに綺麗に使えるね」

「下ごしらえをしたら、次はこれを炒めて火を通してっと」

「茄子は油と相性が良いし、油を吸い込んだ茄子は味が良くなるから多めの油で炒めた方が美味しく出来るね」


フライパンに油を多目に入れ熱したら、スライスした茄子を入れて炒め焼きしていく。

余りフライパンを揺すったり、茄子を動かしたりせずに焼き色が上手く付く様にして、両面に焼き色が付いたらフライパンから取り出しておく。


「よし、綺麗に焼き色が付いたな。 そのまますりおろしたショウガと醤油を付けて食べても美味しいけど、今回はちょっと一手間加えてお洒落な感じにしようかね」

「こういう風に焼いた茄子やヘタを取って丸ごと皮が焦げるまでトースターや魚焼き器で焼いて熱々の時に皮を剥いた焼き茄子、茄子田楽なんかは作った当日は美味しいんだけど、次の日になると茄子から水分が出てきてベチャっとなるから味が落ちるんだよな~」

「茄子は、元々水分が多いから仕方ないんだけど、揚げ浸しや味噌炒め、麻婆茄子みたいなしっかりと手を加えた物以外は食べる分だけ作った方が美味しく食べられるな」

「まぁ、今回作る料理は、焼き茄子とか作りすぎて余った時にも使えるから上手く使うと余った残りも美味しく再利用出来るね」


そう言いながら、食器棚から深めの耐熱容器を取り出すおっちゃん。


「さて、それじゃあ茄子とミートソースを重ねていきますかね~」


深めの耐熱容器の底にスライスして焼いた茄子を敷き詰めていく。

その上に冷蔵庫から取り出したミートソースを敷き詰めた茄子が隠れる様に全体に広げていく。


「今回、保存しておいたミートソースを使ったけど、缶詰のミートソースでも良いね。 ミートソース以外にもホワイトソースやトマトソースとか好みで色々使えるねぇ」

「そして、風味とコクを増す為にチーズド~ン!」


更に、ミートソースの上にピザ用のチーズやスライスチーズを全体に振り掛ける。

そして、その上にまたスライスして焼いた茄子を重ねて敷き詰め、ミートソース、チーズと重ねていく。

一番上がチーズになる様に重ねて、大体の準備も完了である。


「よ~し、後はチーズが溶けて焼き色が付くまでトースターかオーブンで焼いて出来上がりっと」

「茄子もミートソースも火が通っているから焼き時間とかを気にせず、チーズが溶けて焼き色が付けば良いだけだからオーブンを使わなくても充分かな」


重ね合わせた茄子とミートソースのラザニアをトースターに入れ焼いていく。

時々覗いて、チーズが溶けて焼き色が付いたらトースターから取り出す。

フツフツと溶けたチーズの表面に軽く焦げ目が付き、チーズとミートソースが混ざった良い香りがキッチン中に広がる。

それを見て、おっちゃんが無意識に呟く。


「うん、上手く出来たな」


「「「「「おっちゃ~ん! 呼ばれたから食べに来たよ~!」」」」」

「「「「「てか、玄関の所まで良い匂いが漂ってきてるしっ! 早く食べさせろ~! 飲ませろ~~~!!!」」」」」


丁度出来上がった頃を見計らった様にタイミング良く来るアルテミスのメンバー達やミル。

そして、来た早々に玄関まで漂った料理の匂いを嗅いで食欲を刺激され、すぐに食事を要求する。

このまま食べさせずに放置すれば暴れだすだろう事は分かりきった事なので、すぐに食堂に料理を運ぶおっちゃん。


「よく来てくれたな。 丁度出来上がったし早速食べるとしようか」


「「「「「は~い!」」」」」


そうして、おっちゃんとアルテミスのメンバー達やミルは、美味しく食べ、美味しく飲んで楽しい食事を過ごした。






ちょっとした豆知識の追加。


「本当は、茹でたラザニアを使うんだけど、中々売っていなかったりするし、準備が面倒だから茄子で代用って感じかな」

「まぁ、代用って言っても、茄子を使った方が私は美味しいと思うかな~」


「茄子以外にも、ズッキーニやカボチャ、ジャガイモ等を同じ様にスライスして炒め焼きした物を使っても美味しく出来るしね」

「ミートソース以外にも、ベーコンや厚切りのハムなんかを使っても美味しいと思うし、冷蔵庫の中身と相談して具材を変えても良いかな」

「使う具材によって、味も食感も変わるし、調味料次第で更に変化が出るから何度作っても飽きにくいのが良い所かな」

「茄子等を炒める時に、カレー粉を振りかけて、ミートソースの代わりにベーコンを使っても風味が変わって美味しいねぇ」


「それに、何重にも重ねなくても、それぞれ1種類ずつ重ねてトースターで焼いても美味しいから、その時の具材の量や好みで調整してくれても良いかな」

「アイデアと工夫次第で色々変化させれるから自分好みの物を作ってみるのも良いかも~」






~本日の調理~

お手軽茄子のミートソースラザニア

今が旬の茄子を使った料理です。

茄子を使った料理は結構多いので、今回は普通に作ったりする物とはちょっと変わった料理にしてみました。

この料理は、本文中にも書きましたが、前日に作って余った焼き茄子等を再利用する事も出来るので、困った時にも使えるかと。


入れる物も、缶詰のミートソース以外にも、レトルトのパスタソースやサルサソース等を使っても美味しく出来ますし、肉味噌等を使って和風にしてみたりと味の変化も簡単に出来るので、お手軽ですが便利に使えるかと。


それでは皆さん、良い食生活を~ (´・ω・`)ノシ

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