失落
求めるが故に失敗した。
愛するが故に失敗した。
太陽を求め過ぎた英雄のように。
光を求めたが故に。
影を失ったが故に。
自分を見失い、失敗した。
だから私は過去に、罪の意識に鍵をかけた。
心の奥深くに閉じ込めてしまい込んだ。
決して外へと出ないように。
過去が現在を蝕み、未来を奪う。
私は求めることを恐れた。
私は愛することを恐れた。
自分を許せないものが、一体誰を許すというのだろうか?
私の前には選択肢は二つしかない。
このまま罪を封じて朽ちて行くか、罪を忘れて朽ちて行くか。
どちらも許されない。
封じることも、忘れることも出来ない。
答えの出ない迷宮に囚われた私は眠りに落ちた。
深い深い眠りに落ちた。