転生?
「…ふふ、んふふ、」
僕は1人ベットで笑う。
「いいね、面白い。僕に任せてよ」
それは愚かなる”彼”への嘲笑であり愚かなる僕へと嘲笑。
「僕が主人公になってやる!」
僕はプレアトラレフト王国第1王子アリス・ディア・アルムス・ドゥ・プレアトラレフト=スイルムスト、
大いなる王国で王に成るべくして生まれた王子。
そんな僕には愚かなる異世界人の記憶がある
とても愚かな彼に惹かれた僕は名も姿も何も知らぬ彼へと、
僕の人生を見せてあげたくなったんだ。
「殿下、起床のお時間ですよ」
「分かっている」
朝には僕は自身の支度を全て魔法で済ませ何時も終わって居ると分かっていながら起こしに来る執事に素っ気ない態度をとる。
「殿下、何時も思って居たのですが何故その様な服装なのですか?」
それは女の子の様な服を着ている理由だろうか?
「別にこれぐらいの服を着る者は多く居るだろう」
「居りますね、ただ多くはご両親や使用人に着せられており自身で選ぶ方は少ないかと存じます」
「僕は顔自体は良いがどちらかと言えば可愛らしいと言う感じだ、ならば最大限その顔を利用するのが世の常だろう」
この顔なら女を落とすのも男を落とすのも簡単だしな
「流石ですね殿下」
「僕は利用出来るなら親も従兄弟も叔父も関係なく利用するぞ?と言うか少し前に他国の王へ従姉妹を結婚させ国交を結んで居たな」
あの絶望した顔は正に最高だったよ。
「殿下は龍をも簡単に凌ぐ魔力に魔性の美貌、比類なき才に知恵、大いなる力に皆を惹きつけるカリスマ。正に完璧超人と言えますが残酷過ぎる行動は支持を下げますよ」
「龍すら狩れぬ国のただの民が僕に勝てると思っているのか?」
「そうでしたね」
「ただ、知恵はアレイスト公爵令嬢に負ける。彼女は正に天才だ、知恵較べや外交等の勝負で彼女と戦えば7戦負けるだろうな」
「それでも3戦は死守するのですね」
当たり前だ
「殿下、公務が」
「今日は休む」
「…」
「そもそも王族の公務は称号によって量も触れれる物も制限されているし休日も決まっているだろう?」
国王は基本倒れない限りほぼ休み無し
王妃は自身の用事が無い日以外は公務
王子は他の王族が対応出来ない公務を国王及び王妃の代理出するだけ、
それを僕は王妃と同じ用に過ごして居るのだから褒めて欲しい程だ。
「まぁ王子は一定の年齢で公務塗れになるのだがな」
「そうですね」
「だが僕は休む時は休みたいんだ、それにまだ可愛らしい弟と余り遊べていない。僕は可愛い可愛い弟を愛でなくては行けないのだ」
そう、この国の第2王子であるリーム・シャルム・エレガンス・ドゥ・プレアトラレフト=スイルムストと言う天使が居るのだ
近くの王子宮に!
まだたった8歳だと言うのに何故王子宮なんかに、僕の宮殿で過ごせばいいものを!
だが仕方が無い、僕が今日今から会いに行くからな!
「行くぞ」
一応の護衛と白髪に翡翠の目の執事であるドゥームトゥと共に第2王子宮へ行く
「…!兄上!」
あぁぁっ!!
僕を見ると何故そんなに笑顔になるんだい?!
僕の事好きなの?!僕は好きっ!!!!
「リーム、おはよう」
「おはようございます!」
この笑顔のお陰で生きて行ける!
「兄上、どうかしましたか?」
どうかしちゃう!可愛過ぎて!
「何でもないさ」
ふぅ、やっと落ち着いて来たな
「兄上!僕にお勉強をお教え下さい!」
「勿論だよ」
「兄上!」
「どうしたの?」
「兄上は何故何時もお可愛いのですか?」
え、何これ実質的な告白?もしかして今僕はプロポーズされているのか???
「可愛いと言ってくれるかい?」
「勿論です!兄上はかっこよくて可愛くて凄くてとにかく凄いんです!」
可愛い
「僕も兄上みたいになれますか?」
「僕はリームにはかっこいい弟にも可愛い弟にもなって欲しいな、僕に似てるじゃなくてリームらしい魅力を持った王子様に育って欲しい」
イケショタになってくれ!
「分かりました!兄上の期待に応えれるように頑張ります!!」
かわいいぃ
「いやぁやはり僕の弟は可愛かったな」
「歳変わらないでしょう」
…
「何か言ったか?」
「いえ何も」
はは、ははは、




