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47 魔王軍進撃

 真っ暗な宮殿の中、幽蓝の炎が壁に揺らめき、映る影を歪ませながら、不気味な様相を浮かび上がらせていた。

 空間全体は濃密な闇気に包まれ、空気は骨まで凍りつくほど冷たい。まるで呼吸さえも次第に凝固していくかのようだ。

 傍らに立つ悪魔の執事は深い色の燕尾服を纏い、その生地は炎の光を受けて冷たく妖しい光沢を放っていた。

 彼の顔はまるで無機質な仮面のように冷たく、そこに浮かぶのは静寂の中の冷酷さだけだった。

 大広間の中央には、黒檀の椅子に腰掛ける一人の女悪魔の姿があった。

 彼女は紫の縁取りが施された黒の鎧を身に纏い、その金属の表面は炎の光に鈍く輝いていた。

 黒く身体に密着した戦闘服は、彼女の優雅さと揺るぎない威厳をより際立たせている。

 両の手には魔力の宝石がちりばめられた腕輪を嵌め、その宝石は妖しく光を放ち、彼女の威圧感と絶対的な力をさらに強調していた。

 深紫のウェーブがかった髪は炎の光に照らされながらゆるやかに揺らめき、部分的に結い上げられた髪が、彼女の高貴さと冷酷さをさらに際立たせていた。

「マダム……」

 執事の声はまるで氷が擦れ合うように冷たく、重々しい敬意を帯びていた。

「我々の計画は水泡に帰しました。邪悪能力者の組織の首領は冒険者との戦いに敗れ、その結果、要塞の魔法障壁は守られ、侵略作戦は壊滅的な打撃を受けました。」

 女悪魔はテーブルの上の、血のように赤い宝石を指先でそっと撫でた。

 その瞳は冷徹で、執事の報告には一切の関心を示さず、目の前の窮地すら歯牙にもかけぬ風だった。

 やがて、彼女は低く嘲るような声で言い放った。

「こんな小細工、無意味な足掻きに過ぎぬ。

 魔王軍に面倒な策など不要だ。我らの真の力を見せつけ、すべてを蹂躙し粉砕することで、ようやく奴らに恐怖というものを思い知らせるのだ。」

 執事はわずかに頭を下げ、依然として恭しく告げた。

「マダム、もう一つご決断いただきたいことがございます。エルフの女が人間側へ寝返りました。あやつの裏切りは我々に少なからぬ損害をもたらし、間接的に今回の計画を失敗へと導きました。罰として、彼女の同胞、特に妹に対し、何らかの措置を講じるべきでしょうか?」

 女悪魔は冷笑した。その微笑みは雪山の如く無慈悲で、凍てつくような冷気を孕んでいた。

「エルフの女?あやつなど、盤上の小駒に過ぎぬ。たとえ裏切ったとしても、その同胞にわざわざ手を下す必要はない。奴らの運命など、塵ほどの価値もない。」

 執事は静かにうなずき、なおも恭しく頭を垂れた。

「承知いたしました。お言葉、然るべくお伝えいたします。」

 女悪魔の唇がわずかに歪み、その声には、絶対の威厳が宿っていた。

「アザール。」

 すると、大広間の片隅に沈む闇の中から、黒き影がゆっくりと現れた。それは、背の高い悪魔。漆黒の翼を広げ、妖しく赤く光る瞳を持ち、その手にした魔杖からは圧倒的な威圧感が放たれていた。背後には、彼に従う眷属たちが次々と姿を現し、静かに命令を待っている。

「将軍閣下、ご命令を。」

 アザールは恭しく頭を垂れ、次の指示を待った。

 女悪魔は冷然と彼を見据え、淡々と命じる。

「アザール、お前の眷属を率い、先陣を切れ。人間どもに、魔王軍の恐怖を存分に思い知らせよ。」

 アザールは深く一礼すると、嗜虐の色を帯びた瞳を細め、静かに闇へと溶け込んでいく。

 彼の眷属たちもまた、それに続き、まるで初めから存在しなかったかのように、音もなく姿を消した。

こんなに早く第13章の翻訳が終わるなんて思わなかった! 面白いのは、この章の各話のタイトルが90年代の熱血アニメのタイトル風になっていること。懐かしさが込み上げてくるよね。当時はタイトルを聞くだけで、なぜかテンションが上がったものだ。

ちなみに、第4巻の序章のタイトルは三枝夕夏さんの楽曲から取っているんだ。この女神のことを思い出すと、また懐かしい気持ちになるよね! 読者のみんなにも楽しんでもらえたら嬉しいな。

どうぞお楽しみに!

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