朝食
翌朝、ぐっすり寝た俺は・・・
「マサムネ、俺はいつ部屋で寝たの?」
昨日の夜どうやって部屋に帰ったか覚えていなかった。
「はぁ、美少女の膝枕で寝てたから連れて帰ってやったぞ。歩いてたのに覚えてないのか?」
「まったく!えっ、もしかして笛さんに膝枕してもらってたの?」
「それも覚えてないのか?」
「あらら、謝らないと。」
「一応謝ってたぞ、寝惚けたままだったが。」
俺は頭を抱える。
「しまったなぁ、綱秀殿と約束してたのに、そんな事してしまうなんて。どうしよう!」
「・・・大丈夫だと思うぞ、いや、別の意味では大丈夫じゃないが・・・」
マサムネはいいよどむ。
「どっちだよ!」
「気にするな・・・」
微妙に言いにくそうにしているマサムネだった。
俺達は朝食を食べに広間に集まる。
俺達は親睦を深めるためになるべく家臣達と一緒に食事をとるようにしていた。
「みんな、おはよう。」
俺とマサムネが広間に来るとみんな集まっていた。
ふと、余所見をしている業盛が気になった。
「業盛、何処見てるの?」
業盛の視線を追うとそこには笛の姿があった。
「笛さん、おはよう。昨日はごめんね。」
「おはようございます、ヒロユキ様。お気になさらずに、私も楽しかったですから。」
俺と笛が仲良く話していると。
業盛が興奮気味に聞いてくる。
「ヒロユキさま!其方の方はご息女でございますか!」
俺は思わず吹いた、
「ぶっ!業盛、俺にこんなに大きい娘がいると思うのか?
綱秀殿のご息女だ。
あれ?会ったことなかったのか?」
「ありません!今日初めて御会いしました。」
俺は笛を見る。
「あの、今までは部屋で食事をとっていたのですが、父からヒロユキ様は家臣の方々と一緒に食事をとってると聞きまして、それならお手伝いでもと思いまして・・・御迷惑だったでしょうか?」
「いや、助かるよ。それにここには武骨者ばかりだからね、笛さんみたいに可愛い子がいてくれたら華やかになるね。」
笛はモジモジしながら・・・
「可愛いなんて・・・そんな・・・」
笛のそんな姿を見て、頭を抱える綱秀とそれを慰めるマサムネの姿があった。
しかし、そんな空気に気付かない業盛は、
「そうですよ!笛さんが良ければいくらでも来てください!」
気迫のこもった声に笛は驚き、思わずヒロユキの後ろに隠れてしまう。
「業盛、落ち着け。笛さんが驚いてるじゃないか。」
「こ、これは失礼!」
しかし、興奮冷めやらぬ業盛の声はでかい。
笛はすっかり俺の後ろに隠れてしまった。
「業盛、落ち着いて飯にしよう。話す機会ぐらいはいつでもあるだろ?」
「そうですな!では、失礼を。」
業盛は席に戻る。
業盛が離れた事で少し安心したのか顔を俺の背中から出して周りを確認する。
その姿は小動物のようで可愛いかったが、それを指摘するのもどうだろう。
その後も俺の横から離れなくなってしまったので、俺の隣に席をつくり、一緒に食事をとる。
笛は俺の隣で嬉しそうに給仕を行っていた。




