表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
なろう魔法師異世界戦記  作者: ヒロ.U
1/1

あすなろ物語

なろうチート魔法を駆使した非日常系異世界バトルが始まる


 唐突な自己紹介で悪いのだが、俺は死んだらしい。

いや違うな、正確には俺達は死んだらしいと表現するのが適正だろう。

 まぁ、俺は細かに状況説明するのが苦手で嫌いだ。

だからザックリと俺達の死因を話してやる。まず、俺の名は山田太郎、笑えるだろ?親も俺に似た面倒くさがり屋だから脊椎反射で名付けたと思われる。

 偏差値30台のFラン大学付属高校に通う17歳。ぬるま湯に浸かり、消え入りそうなロウソク程度の輝き位は学生生活を満喫していたのだが、限り無く低い幸福度でも不幸は或る日突然訪れるらしい。

 友引の日に行われた付属する大学の見学行事。アホが集う山の中に隔離された大学には興味があったが、結局どんな所か解らずじまい。行きのクラスメイトを乗せたバスがガードレイルを突き破り、50mの崖下にダイブしちまったからな。

 まぁ、不幸では有るが虚乳でも顔が好みのクラスメイト女子と一緒に逝けるなら悪くないかも知れない。

ムカつく上級カーストのモテヤローの死に目も拝めるしな。

 心残りはパソコンのエロ画像と名前が原因で引き篭もりになった妹の花子だけ、名前が法的に変えられるその日まで強く生きろよ。



 過疎化が進む田舎の県道、その錆びたガードレイルを突き破り50mほど落ちた先には異世界の光景が広がっていた。

 自由落下運動してたのに突然停止した。地面に叩きつけられたのでは無く運動エネルギーそのものがゼロになった感じでメチャ気持ち悪い。

 まぁ、異世界だと知ったのは後の事で、気持ち悪くなった俺は、お行儀良く鎮座したバスの窓から赤く染まった空と草木の1本も生えてない荒野が永遠と続いてるのをボ〜ッと眺めて居ただけなのだが。



           *



 長々と過去を懐しんでる場合じゃあない、俺は半泣きで隣に居る唯一の腰の曲がったチート能力に怒鳴った。

「ジジィ!!!どうするんだよ!マジで死んじゃうから!!

お前のせいだぞ!この糞ジジィ〜〜!!!」

多少の暴言は許して欲しい、いや赦されるべきだ。

何つっても俺は凶悪そうなオーク数匹に囲まれちまってる。

 醜悪なオークの浮かべる表情は、スーパーマーケットで食材を選んでるオバサンのそれ。話し合いの余地は皆無であり弱肉強食、食物連鎖ピラミッドが頭に叩き込まれる状況だ。

 「ワシは爺ではなく神じゃ!カ〜〜ッ、ペッ!!」

 タン唾吐く神が居るのかよ!デッカイ豚さんが蛮刀持ってにじり寄って来るんですけど。ア〜ッ!!絶対絶命ひょっとしたら土下座か死んだフリが有効か?

 「仕方がない若造じゃのう。いきなり死なせても小便のキレが悪くなりそうじゃし、しんどいけどチト気張ってやるかい」

そう言い放ったジジィは気持悪い色の光で輝き出した。

土下座のポーズを決めた俺に向って変な色の怪光線を撃ち叫ぶ。

 「使え!なろう神!!数多有る必殺技の1つ、魅了モテまくり抱きまくり魔法じゃ!!!」


「何でオークに襲われて食われそうなのにモテまくり魔法なんだよーーー!!!」

アホ過ぎて怒りに震える。俺は貧乏神で有り疫病神確定だろうジジィの隣で土下座ポーズを決め刀が振り下ろされるのを小便をお漏らし状態で待った。

 「あの5匹中、3匹はメスじゃぞ。遠慮するな、存分に力を使って堕とすのじゃ」

 「…………………………。」

俺は引いた。確かに3匹にはオッパイらしきモノが左右列を成して並んでる。これに魅了の魔法を掛けるの?ちょっと待って…………。食材になるかオークホストクラブの指名ナンバーワンになるか、選択肢は1つ。

何ですかこれ………?


 「ウォ〜オォ〜〜!!! 喰らえ源氏名ヤリチン翔!!!

渾身の竿師魔法ーー!!!」

 たちまちオーク3匹の醜悪で狂暴な顔に変化が訪れた。

瞳は潤み、熱を持った頬をピンク色に染めながら内股になった股間を手で押さえ、悶る様な吐息を洩らし下目使いで俺の股間に熱視線を送ってきやがった。



続く

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ