Shadow(シャドウ)とHannibal(ハンニバル)
化物・悪魔・死神・人喰い・星喰などといった忌み名で呼称される、異形の存在。
正式にはフリークス粒子と呼ばれる瘴気を振り撒く黒い霧状の存在を「Shadow」。
その瘴気に中てられ、異形の存在と化したモノのことを“ヒトを好んで侵蝕(捕食)しようとする特異性”から、「Hannibal」と呼称する。
正確には食人嗜好(Cannibalism)の語源であるCanibalが発見当初の名称だったのだが、初めてその存在が確認された場所が旧カルタゴ。つまり今のチュニジア共和国であったことと、対面した兵士達のメンタル面を考慮した結果「ハンニバル」という名称が一種の隠語として好んで使われるようになったという経緯があった。
「シャドウ」の大きさ(規模)は様々で、風向きや天気に影響されずに上空を泳ぐ様に移動する。また、霧が人の顔のような形に変化したとの報告もあり、何故そのような反応を示すのかは未だわかっていないのが現状である。
またフリークス粒子によって形成されている「ハンニバル」は、体組織(フリークス細胞)の結合が非常に強固であり、そして、それ以上に問題とされていたのが高い“再生能力”だった。
再生能力とは細胞組織の結合を成すフリークス粒子の供給速度のことであり、特定粒子の供給といえばミーム細胞にも似たような性質があることの方が一般的には良く知られている。
フリークス細胞が虚数空間からこの宇宙(四次元空間)に供給する粒子はフリークス粒子であり、フリークス細胞に魅入られた「ハンニバル」はこれらの性質に基づき、驚異的な再生力と強靭さを獲得している。
何よりフリークス細胞は細胞組織を分断されたとしても、形成していたフリークス粒子が時間の経過と共に集合、一つに纏まることでやがてはその細胞組織を再形成してしまう。
つまり既存の兵器では牽制あるいは足止め程度にしかならず、殺傷することはほぼ不可能であった。
そこで考案された対抗策こそ、構成術である。
構成術の引き金となる思念波がフリークス細胞組織の再形成を防止する同時に、詞素とフリークス粒子は互いに接触すると「対消滅」のような現象を起こすことが判明している。ただし、対消滅時に生じるエネルギー量はゼロである。
(詳しくはフリークス粒子の項目を参照)
こうした詩素とフリークス粒子が起こす対消滅反応を狙ってハンニバルを排除する行為を、今では「禊」あるいは「浄化」。「祓い」と呼ぶ。