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構成術 一覧 結合術式系

ここでは、構成術の中でも「結合術式」に属するものをピックアップして紹介していきます。

結合術式コネクションマジック

…物理的な特性を加味させた詞素の相対座標を固定することで、物理的な力場を発生させる構成術の総称。


詞素によって形成された力場は術式によって様々な形状へと変化させることが可能であり、防御を目的とした障壁や鎧(詩素装甲など)、中には剣や銃などと言った武器を模した力場を形成させる構成術も存在する。




以下に、結合術式に関連する術式の一覧を示す。





インパルス・エッジ

…「殺陣」と「駆動装甲」の複合術式。


紗雪オリジナルの構成術。


一聞、「殺陣」によって肉体を強制的に動かしている時点で「駆動装甲」には大した目的もないように感じてしまうが、それは否。空中戦闘を可能にすると同時に、その攻撃力さえ向上させている。


そもそも「殺陣」はあくまでも反射を促すだけであり、戦闘行動においては初動を「早く」しているにとどまる。いくら反応が「早く」なったとしても筋力を強化していない以上、肉体の動作そのものが肉体の稼働限界を超えて「速く」なるわけではない。

例えて言えば、短距離走の選手がスターターピストルを聴いてから走り出す「早さ」を向上させるのが「殺陣」であって、決して選手の足が肉体の稼働限界を超えて「速く」なるわけではない、ということなのだ。



インパルス・エッジを開発するにあたって問題となったのが、「同時に二つの構成術を発動させることはできない」、という極初歩的な問題である。


構成術を発動させるのは思念波であり、思念波は思念によって生ずる非物理的な「波」。これを同時に二つ発動させるというのは、同時に二つの思念を操作するということに他ならない。

しかし人間は二つの行動を処理することで反応の遅れやミスが生じやすくなるという、いわゆる「二重課題干渉」が起きると言われている。

ゆえに、二つの事象についてを同時に「思考する」ことは脳の構造的に考えて更に無理があると言わざるを得ない。


そこで紗雪は、一つに思念波を二つの思念波にAIUを介して偏向するという新技(荒業?)を編み出していた。

本来送信された思念波を肉体からトレースした視覚情報で偏向することで対象に関する明確な座標情報を術式に組み込んでゆくAIUだが、紗雪は敢えて思念波を偏向することだけに一つのAIUを使用したのだ。

これはAMなどの一部のAIUには既に実用化され使用されている技術ではあったが、それらは全て比較的(?)大型なAIUであり、人が扱えるような小型のAIUで思念波の分解利用を実用化させた術式は紗雪オリジナルのものである。

とまれ、結果として、偏向された二つの思念波がそれぞれ別々の構成術を同時に発動することを可能としていた。


つまり発動には「円陣」「神衣」「駆動装甲」「思念波の分割」を銘々に処理する為の、最低でも四つのAIUが必要となる。


二つの異なる残留思念を有した詞素同士が干渉し合うことで、独特の赤い燐光を放つ最高難度の近接構成術である。





駆動装甲ドライビングアーマー

…詞素の鎧をただ身に纏うのではなく、鎧自体の空間座標を連続的に切り替えることで、身に纏った術者の肉体までをも強制的に動かす防御兼移動用術式。


詞素装甲の応用技術の一つ。


防御力自体は詞素装甲にやや劣るものの、身に纏う鎧そのものを動かすことで術者の移動速度及び攻撃力の上昇が望める。

また鎧の空間座標を空中に指定することで飛行も可能であり、飛行術式の一種として利用されることも多い。





詞素装甲フォノンアーマー

…術者の全身を粒子の鎧で覆うことで、術者の肉体を保護・強化する構成術。


高濃度高エネルギー状態の詞素で体表面を覆い、体表面の詞素を荷電粒子へと転化させつつ立体格子状に結合させることで、強力な力場をその身に纏わせる。

纏った詞素は外部からのベクトルを相殺する形でエネルギーを放出し続け、また、粒子間で生じる余剰エネルギーが中波長程度の可視光線となって放出されるのが術式の大きな特徴である。





詞素光壁ライトフィールド

…ある特定空間に放出した詞素の相対座標と空間座標を固着化させつつ立体格子状に結合させることで、緑光を放つ粒子の障壁を形成させる防御用の構成術。


分類としては「詞素装甲フォノンアーマー」と同じ「結合術式コネクションマジック」の一種であり、立体格子状に結合させた詞素の力場を発生させるという点においては同じだが、発動に際する対象の指定方法が大きく異なっている。


端的に言えば、術者という「特定の物体」に対して術を発動させる「詞素装甲」に対し、「詞素光壁」は「特定の空間」に対して術を発動させている。


デメリットとしては、乗り物内部などで光壁を発生させたい場合、術の指定空間座標を乗り物の移動に合わせて相対的かつ連続的に切り替える必要が生じてしまう点にある。

一方メリットとしては、術の行使対象が空間であるがゆえに、詞素装甲とは異なり、光壁に受けた衝撃は術者に一切伝わることはない。



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