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構成術 一覧

この項目では、本編中で登場した構成術についてあいうえお順に紹介していきます!

内容は順次更新していきます。

円陣オルピス

…広域索敵術式の一種。


広域索敵に特化した術式であり、今もなお各国で盛んに利用・研究されている代表的な構成術の一つである。

術の原理としては、体外へと詞素を放出し散布することで、自身を中心とした均一の詞素濃度の円空間を形成。空間内部の状況とその変化を空間内部に散布された詞素の濃度変化という形で外敵の存在を察知する。


これは風のある日に砂を撒いてみればわかることだが、通常、軽く小さな粒子を周囲に散布した場合は大気の流れなどによってすぐに拡散してしまうものである。

だが粒子の――詞素の運動を構成術によって操作できる「円陣」ではそういった心配も少なく、熟練者ともなれば散布した詞素をある程度構成術で回収できるため、実用性も高い。ただし術の発動難度が凄まじく高い上に膨大な詞素と集中力を必要とするため、実践できる構成術士が非常に限られてくるという側面を持つ。

だがそれらの事情を鑑みても「円陣」の索敵能力には目を見張るものがあり、粒子の相対距離より大きな物体(分子程度の大きさ)ならばその運動を正確に捕捉できる点も大きな強みと言えるだろう。





気流操作ガスクラフト

…詞素を大気中の気体分子に吸蔵させて、吸蔵させた詞素の運動を操作することで、気体を操る構成術。


一般的な構成術の一つだが、術式の媒体となる気体はどこでも存在する上に、気流を生み出す飛行術式や、圧縮空気の壁を作る防御術式への応用も効くなど、汎用性に優れる。その上、詞素を気体に吸蔵させ大気を間接的に操るだけなので、基本的には詞素単体を操る時と同じような感覚で行使できる。





神衣カムイ

…肉体に電気的な負荷を掛けることで、術者の超人的な挙動を実現する構成術。


端的に言えば、術者の思念波と神経系から送られる情報に応じて、全身の筋組織が術式に組み込まれたプログラムに対応したアクションを起こす半自動術式の一種である。


神衣カムイは、肉体に詞素を巡らせる際にその一部を荷電粒子に近い性質へと変化させ、各細胞に吸蔵。同時に特定の条件、例えば肉体への外的刺激などに対して詞素が自動的に電位差を生み出すよう予め構成術を用いてプログラムを組み込んでおくことで、吸蔵された詞素に擬似的な生体電流を再現させ、術者に超常的な反射運動を実現させる。


例を挙げて説明すれば、『神衣』は術者が「殴ろう」と思考した瞬間、状況に応じて最も最適化された挙動を肉体に強制し、対象を半自動的に「殴る」ことができる(この際、術者が実際に身体を動かす必要性はない)。

また一定速度以上で接近する物体を視覚情報から捕捉した場合も、術者が気づいていない場合は自動的に回避行動を引き起こし、気づいていたとしても物体の運動エネルギーが一定以上と判断されれば術者の意思に関係なく強制的に回避行動を引き起こす。


性質的には無条件反射の類に類似しており、近接戦闘においては無類の汎用性を誇る。





ガンクラフト

…銃という立体構造に従って、何らかを撃ち出す構成術の総称。


なお、撃ち出されたものが詞素によって構築された存在であった場合、撃ち出されたものを「バレットクラフト」と呼ぶ。


原則としてFLAMEフレイムを始めとした射撃特化型AIUとの併用が発動における絶対条件だが、中には銃自体を構成術によって構築してしまうことで単独での使用を可能とした高度な術式も存在する。

また、『ガンクラフト』の特徴としては、中遠距離での運用に優れると共に、撃ち出すもの(「バレットクラフト」)によっては高い汎用性を示す点にある。


具体的に言えば、攻撃を目的とした殺傷能力が高いものだけでなく、防御を目的とした障壁や回復を目的とした術式などを圧縮し、着弾と同時に展開するようプログラミングしておくことで、術式に応じた様々な効力を獲得することができる。





気弾きだん

…荷電粒子へと転化させた高濃度・高エネルギーの詞素を弾丸のように放つ中遠距離構成術。


詞素装甲フォノンアーマーの形態変化術の一種として扱われることが多いが、そうして放たれた「気弾」は立体格子状に結合することによって強力な力場を獲得した謂わば「高性能の気弾」であり、実際には詞素装甲を使用せずとも詞素を弾丸のように放出する構成術一般を「気弾」と呼称する。


詞素を体外へ放出するだけならば術式自体もごく単純なものとなる為、構成術の入門として第一に学ぶ技術でもある。





集気法しゅうきほう

…中国の構成術士が考案したとされる、詞素フォノン圧を上昇させる技術。


具体的に言えば、体内に充填した詞素を思念波によって一時的に体内で保存・凝縮することで、一度に放出する詞素の総量(詞素圧)を増加させる技術全般を指す。

主に大量の詞素を必要とする術式を用いる際に使用され、発動時、一時的に術者の詞素呼吸フォノンブリーズが弱まる傾向にある。





半自動自己復元セミオートリストア

…術式の「対象」となったモノが何らかの改変を受けた場合において半自動セミオートで発動し、その改変をなかったことにする構成術。


襲と唯のオリジナルの構成術。


術の効力としては、術が発動した瞬間、先ず改変を受けた対象の「情報体(高次元空間構造)」から改変の内容、つまり相対座標が変化した分子構造を特定。術式に予め組み込まれていた起動式バックアップから元の「情報体(過去の情報体)」の情報要素(分子構造)をリロードする形で、対象の分子間へと吸蔵された詞素を吸蔵先の分子ごと指定の座標へと操作し、再結合。対象を構成する分子の相対座標を元の状態へ復元することで、対象の分子構造を改変以前のものへと復元する。


詞素容量フォノンキャパシティが致命的に不足している襲ひとりではこの術式は実行不可能であり、発動する為には必ず外部から詞素を獲得する必要性が生ずる。

また、体細胞の増殖などによって常に物理的に変化し続ける生物、それも他人の肉体ともなれば、その起動式バックアップは常に最新のものでなければならない以上、ゆいひとりでも行使できない。

それらを解決する方法として、二人は「詞素」と「起動式」を詞核を通じて共有する方法を考案。術式を開発した。


本来ならば、構成術士同士の間で詞素や術式を共有するなど不可能だが、襲と唯の二人の詞核は「とある事情」によって一部接続リンクしている為実現可能となっている。

具体的には、「半自動自己復元」の「起動式」の提供は襲自身の詞核ゲートから行われ、「詞素」の供給は唯の詞核から行われている。

また、詞核が接続している以上、構成術の発動において互いの距離や壁などの三次元的(物理的)な要素は障害にはならない(例え互いが地球の裏側にいようとも、術の発動には影響がない)。


その一方でリスクやデメリット、運用の悪さも目立つ。


そもそも詞核は本来ならば構成術士間で共有できるようなものではなく、それは詞核が“高次元空間で”繋がっている二人にも当てはまる障害である。具体的には術を行使時、詞素の供給に際して唯の詞素を襲が扱える性質へと転化させる手間が生じ、術の発動に少なからずのタイムラグが発生する。


そしてもう一つの大きな障害に、術の発動が半自動であることが挙げられる。

全自動オートではなく半自動セミオートということは、術者の意識がなければ発動しない、ということに他ならない。つまり襲自身が気絶してしまったり、最悪な話、脳への損傷や即死レベルの怪我などには術の発動すら限りなく不可能となる。

また、唯が脳への損傷を受けた場合も、何より死亡した場合も同様である。


他にも唯の詞素容量をはじめとした様々な障害があり、唯の詞素の枯渇時及び他の構成術を行使しているときにも当然ながら行使できないなど、「万能の能力」とは言い難い。





殺陣たて

…「神衣」と「駆動装甲」の複合術式。


「円陣」と「神衣」を併用する目的は「触覚の仮想展開」。

言い換えるならば、パーソナルスペースの過剰展開である。


攻撃行動に関しては敢えて特筆すべき変化はないが、目を見張るべきは敵との戦闘を文字通り“演技”と呼ばせる驚異的な回避能力にこそある。

通常「神依」によって回避行動を取る為には、対象を視認するか、対象から攻撃を受ける必要がある。なお、これは性質的には脊髄反射に近い。つまり死覚からの攻撃には“回避行動が取れない可能性が高い”。


一方「殺陣」は「円陣」によって周囲の状況を常時把握し続けると同時に、「神衣」によって周囲の詞素の濃度変化に応じた電位差を細胞内外で連鎖的に生み出し、各細胞へ指令電流として送り込むことで「円陣」の内部に捉えた事象に関しても迅速な反射行動を可能としていた。


噛み砕いて言えば、死覚からの攻撃も回避可能になった、ということである。


「殺陣」は領域内に捉えた情報体の運動エネルギーが、術式に組み込まれていた回避基準(回避するか否かの基準値の意)を超えた場合にのみ自動的に回避行動に移行させ、基準値以下ならば避けずに術者の判断に従う。


その反応速度は並大抵のものではなく、実に秒速一キロにも及ぶであろうライフル弾すらも回避することが可能である。





循環刀身チェーンブレード

…刀身の表面を荷電粒子と化した詞素が循環・高速運動することで、刃の切れ味を飛躍的に高める構成術。


また、刀身の強度を上昇させる効果もある。


原理をイメージするならば、半世紀ほど前まで林業などで活躍していたチェーンソーが最も近く、詞素を荷電させつつ刃の表面を高速循環させることで、チェーンソーの回転刃の如く対象を削り、切り裂く。


発動中に独特な金切り音を発することで知られており、発動難度は非常に高い。





偏向場ディフレクションフィールド

…詞素の運動べクトルを、任意の方向へと偏向(変更)する力場を発生させる術式。


詞素を光に例えるならば、偏向場は鏡のようなものである。

力場に接触した詞素の運動ベクトルを変えることができるという点において非常に優秀だが、予め指定しておいた周波数の残留思念(詞素に残留した思念波)を有した詞素以外は偏向効率が極端に落ちるうえ、物理的な抗力を有していないが為に物体の運動ベクトルには全く干渉できない。


FLAME-P300やフォノンライフルなど、様々な分野・用途で好んで用いられる。





高熱装甲ヒートアーマー

…詞素を激しく熱振動させることで膨大な熱量を発生させつつ、『炎』のように操る構成術。


カレンオリジナルの構成術。


元々は「詞素装甲フォノンアーマー」の一種だったのだが、敢えて詞素の相対座標と空間座標を固定せずに流動、一定空間内で循環させることで詞素が振動できる遊びを作り、結果、高熱を帯びさせることに成功している。

「詞素装甲」をベースとして開発された「高熱装甲」だが、その本質は鎧というよりも「炎」に近く、その形態を様々な形へと変化させることが可能である。





HETヘットマジック

…身体能力を向上させる際に多用される、最も初歩的な構成術の一つ。

また、HETとは人間強化技術(human enhancement technologies)の略である。


HETマジックは肉体に詞素を充填させることで詞素の吸蔵特性を最大限発揮させ、肉体の「強度」及び「筋力」などの身体能力全般を上昇させる。

発動方法としては非常に単純で、肉体に物理的特性を添付させた詞素を充填させるだけである。

その際、物理的特性を獲得した詞素から余剰エネルギーとして電磁波が放出されることがわかっており、放出される電磁波の波長域の関係上、肉眼では白く発光しているように見えることが多い。



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