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情報量
構成術における干渉力の大小を示す言葉として、「情報量」というものがある。
これは、“物理学的に言えば”力学的エネルギー(運動エネルギーと位置エネルギーの和)とほぼ同一のものと見做していい。
これは簡単な話だ。
質量が大きい物体や高速に運動している物体の方が、質量が小さい物体や静止している物体よりも有している「エネルギー」が大きい。構成術で言うならば、有している「情報量」が多いということである。
以上のことから、「肉体強化」系の構成術は、「術者という情報体」を強化することで、術者を物理現象をはじめとした“あらゆる事象改変”から保護する術式だと言い変えることができる。
端的に言えば、「術者を害するあらゆる事象改変(物理現象・及び構成術)から術者を保護している」ということだ。
つまり術者を保護するような肉体強化系の構成術には、肉体の物理的強度を上昇させるだけでなく、毒ガスなどの薬理的な攻撃や放射能を始めとする人体に対して有害なものを遮断する効果が少なからずある、ということである。




