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詞素伝導率
詞素伝導率とは、つまるところ、ある物体中における詞素の伝達速度、即ち流れやすさのことである。
認識としては電気伝導率や熱伝導率と同じく、「ある媒質中における詞素の伝わりやすさ」と解釈してしまって問題ない。
なお、伝導率といえば物体の密度等に密接に関わっているのが常と言えるが、構成学において詞素は“物体に流す”ものではなく“物体を満たす”ものとして捉える傾向にあるため、詞素学では敢えて運動速度という表現をしている。
物質中に吸蔵された詞素は思念波による影響を受け付けにくくなるが、思念波の影響下(残留思念残った状態)にある詞素ならば話は変わってくる。
そもそも詞素が物質に無条件に吸蔵されてしまうようなものであるならば、詞素の吸蔵特性を利用した構成術(気体操作など)は開発されなかったであろうし、ましてや大気中に詞素を放出した瞬間に大気分子に吸蔵されてしまっては構成術の大半が発動不可能となっているはずである。
以上のことからも察せられる通り、詞素は構成術の制御下にある限りは媒質中でも伝導(運動)する。




