詞素呼吸(フォノンブリーズ)
構成術師特有の生命活動に伴う詞素の循環活動。
転じて、体外に無意識的に放出される思念波と詞素、及び詞素から放出される余剰エネルギー(電磁波)の総称。
構成術師は本来、己の思念波(意思の力)で詞素を始めとした「情報体」を操り術式に基づいた効力を獲得するが、その過程としてミーム細胞から発生させた思念波を「情報体」へ送信するというプロセスが必ず生じる。なお、これらは全て意識下での行程である。
だが例外として、構成術師にとって謂わば『呼吸』とも言うべき「無意識下での詞素の循環操作」が存在する。それこそが「詞素呼吸」である。
そもそも生物は、生命活動を維持する中で物質流動と物質変異を常とする。例えば血液循環と呼吸、細胞の増殖もそうした生体活動の一種である。
構成術士の肉体、即ち体細胞に吸蔵された詞素もその生体活動によって常に循環し、流動。変位し続ける。
構成術士の呼気に含まれる詞素も酸素の血液循環を経て酸素分子に吸蔵されたものであり、同時に、体表面の細胞組織からも微弱ながら体外への詞素の放出、そして循環活動が行われている。
この際に外部に漏れ出る詞素の流れ、その循環活動を「詞素呼吸」と呼称している。
また「詞素呼吸」は、構成術師としての素質を判断する為の一般的な一つの指標としても知られている。




