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まずは確認など

書くの難しいです。

どうして皆さん早いペースで更新できるんでしょうか。

とうとう待ちに待ったVRMMORPG「kaleidoscope」の正式サービス開始日。

まだ時間あるし最後の確認しよっかな~。

ゲームインストール、アップデート完了。

通信状況OK、血圧・血中濃度測定・その他OK、生命維持システムOK、栄養パック設置完了。

っとこんなものかな?


「ゲームに必要なのか」って言われそうな設備もあるがこれはベッドタイプだからこその機能である。

最低限の介護さえあれば最大6ヶ月間生存可能とう謳い文句で登場した在宅医療用。

当然値段も高く市場価格200万円。

私は一応治ったとはいえ体質的に弱い。所謂虚弱というやつだね。

寝込むのは日常的だし消化も上手くできないから基本流動食だし、免疫力も低い。

という条件のもと医者の診断書を得ることができたため保険適用です。

いえーい涙で前が見えないぜー。


おおっと、そろそろ開始時間だわね。

久々のVRにテンションをあげつつベッドに寝ると自動的に装置が作動。装着が開始される。

機器類のチェックが一通り済んだところで蓋がベッド上部を覆い空気ろ過システムが作動。

一拍おいてピッピッピという音がしたところで目を閉じた。

次に目を開ければ懐かしいVRの世界に立っていると期待を込めて…。




ピピピピッという音がしたのを合図に目を開けると目の前には大きな厳つい両開きの扉。

それ以外は霧に覆われ真っ白です。視界が一切効きません。


その扉の中央辺りに一人のメイドさん。

濃い栗色の髪の毛を夜会巻にしてにっこり笑顔で書類を抱えております。

メイドさんはいいです。なんかこう…萌えるものがありますね。

恐らく確認&案内ガイドさんなんでしょう。

ヴィクトリアンメイド型にした製作者の趣味は良し。


「初めまして。今回の契約確認を担当させていただきますマリアと申します。貴重なお時間を割いていただき大変恐縮ではありますが必要事項でございますので何卒ご理解いただきますよう、よろしくお願い申し上げます」


『鈴を転がすような声』というのはこのような声を言うのかと感動した。

丁寧な挨拶を受けたからには無礼で返すわけにはいかないが、こういう対応はあいにく知らないため無難に返すことにする。

「初めまして。マリアさん。私は高向瑞菜(たこうみずな)です。宜しくお願いします」

出来るだけ丁寧になるように心がけつつ頭を下げる。


「ご丁寧にありがとうございます」

にこっと笑ったマリアさんは持っていた書類に目を走らせる。


「では、まず確認事項から失礼させていただきます。間違いなどありましたらご指摘ください。

お名前は高向瑞菜様。性別女性。年齢18歳。職業大学生。

接続方式は『ベッドタイプ』。以上、お間違えはございませんでしょうか?」


「間違いありません」


なんか病院の検査前の確認事項みたいだなー。


「ありがとうございます。続きまして注意事項となります。

高向様は『ベッドタイプ』をご利用ですので1回の制限時間は8時間となります。その後再ログインまでは最低8時間必要となりますのでご注意ください。

睡眠は5時間以上お取りくださいますようお願いしております」


脳や身体に負担がかかる為コンソールによって接続時間が3時間・5時間・8時間と幅がある。

『ベッドタイプ』使用者は自宅療養の場合が多いため1日8時間×2回のログインができる様になっている為の処置だ。

理解しているので頷くことで了承を伝える。


「更に高向様は学生の為学業もこなしていただく必要がございます。

高向様は通信大学の規定により毎週決まった課題のレポート提出が義務付けられておりますので必ず提出をお願いいたします」


うーわー。これって事前項目になかったよね?

つまり大学が協力しているってことねー。


「なお提出がなされない、提出があっても『不可』であった場合は改善されるまでログインが出来なくなりますのでご注意くださいますよう」


うげ。もう1か月分のレポート提出してあるんだけどもっと真面目にやっとけばよかったか?

もう提出しちゃったものは仕方ないけど、次からは真面目にやっとこう、うん。

過ぎた事は仕方がないし、「はい。大丈夫です」と答えておく。

ってーか、こういう場面で無理っていう人居るのか?


「以上で確認事項は終了です。お疲れ様でした。

他詳細に付きましては規約をご覧くださいませ。

では、この扉の向こうに案内人がおりますのでそちらへお進みください」


マリアさんが扉の前から扉の右脇に移動すると扉がゆっくりと開き始めた。


ありがとうございました。

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