第012話_錬金術師のボロ屋、情報収集_前編
長くなったので3つに分けます
四人の魔法使いの名前を1人変更
クローリーで
現在正午を回った時間は昼食をとる客たちでいっぱいだった。
こちらは時間通りに待ち合わせの時間を間違えてないかと何度も確認したが一向に現れる気配がない。レストラン前は、オープンになっており、空席を探すのは一苦労だった。
その分、注文が早いのは店のいいところだったが、料理はいたって普通の味だから採点的に引き分けを言い渡すのが妥当だろう。
この町は、かなり外れに在るらしい事がわかった。
エルヴィンの赤い竜がどのくらいのスピードで飛んだかは分からないが、俺の目指すべき場所はここから一ヶ月以上掛かる場所にあるらしい。検問、関所、そういったものを通過して要約、ルフランへとたどり着くことができる。だが、俺に至ってはかなり手段が厳しいこと請け合いだった。
身分証のない住民は、そういった通過点で足止めされるのが常だといくら俺でもわかる。
人にまぎれて、もしくは奪う方法も取れなくはないが、現在子供の俺にできることは少ない。
魔法にしても、如何せん取っ掛かりは魔動騎士搭載の駆動系と制御系の魔動式のみだ。
OSにまで手をつけるほど余裕はないから、そこから術を取り出していっても、属性魔術には及ばない。
自然と今時分に必要なのは知識と金だと分かっている。
早急に高額の依頼を受けれるくらいに実力をつけねばならない。
まぁ、それでも戦闘関連の依頼は14以上の年齢でないと受けれないらしい。
それにもう一つの懸案事項は、魔動騎士が結構普及していることだ。
閉鎖環境で育った俺には目に新しいが、もしかしたら情報はかなり先をいっている可能性がある。
魔動騎士が貴族達や軍で掌握し切れていない。軍からの横流し、壊れたものの修理を何者かが請け負ってるらしいことが一般に流布し、ガラクタでも探そうとする輩も少なくないらしい。
俺自身、そいつを嗅ぎ回ろうとしたが、時間が時間で諦めざる終えなかった。
「や、君がルナル君かい? 私がエドガー・クローツだ。」
思考にふけっていたせいか、後ろから声をかけられたことに気づかなかった。
どれだけ時間がたったのだろうかと時計に目を向けた。
もう、正午を30分もオーバーしていた。
時間にルーズな依頼人には咎めが必要だろうかと真剣に考えるが出鼻と情報源を折るわけにも行かず振り返りざまに笑顔で対応した。
「はじめまして、依頼を受けたルナルだ。」
金髪の華奢な男、背は俺より数段高いがナヨナヨしいことに変わりない。
白衣がトレードマーク化のように着古す姿は、何故か同僚を思い起こさせる思いだ。
「アハハ、初めましてだね、それじゃいこうか…ご飯も食べ終わったみたいだしね。」
「あ、ああ」
食べながら考えてたのせいで味が分からなかったのではないかと批評したのを誤るべきかと軽く思った。
先に払ったために食器はそのまま、俺は依頼人の後をついて回った。
大通りを抜けて、狭い路地を数回周り、境界跡地とでも言うのか崩れ賭け寸前に見える廃屋に行き着いた。
「すまないね。今は取り込んでて、中の書庫はかなり散らばってるんだ。」
扉を開けなかに入り、ついて匂って来たのはかび臭い匂いだ。
紛い也にも、研究者なら少しは掃除しろとルナルは言うが、その実、転生前の自分の巣穴を思い出し人のことは言えないと、その汚さには目をつぶった。
色々洗濯物も溜まっているようだが、歩くたびに目に入るのは捨ててあるのかとしかいえない残骸らしい何かだ、ここまでだとあきれを通り越して、自分も生活能力つけるべきだなと人の振り見て直せを今更ながら考えさせられた。
書庫の中を見せられたときは、気が遠くなった。
本の壁再来、散らばった本がタワー状に詰まれ、幾つもの高層ビル街を形成していた。
まぁ、確かに本にかかわる依頼ならいいと思って、書庫整理で仕事を探したが一発で当たりを引いたかもしれないと。固唾けながら読むつもりだった。
「この本結構傷んでるから、なるべく丁寧に扱ってね。」
そういってエドガーは、研究室に行くから頼むといいのこして書庫を後にした。
明らかに無用心すぎる対応だが、あの気の抜けた性格ならありかなと疑っても仕方がないと諦めた。
この依頼、一週間という期限があったりする。
俺の居た箱庭の書庫より、数倍デカイ場所にずらり本がある。
まぁ、記憶するのは難しくもない俺の特技の一つではあるが量が量だ。
一朝一夕で、できるほど楽ではないが、情報収集も日課の内と思えばとやり始めた。
一日目
無難なところから手をつけようとしたが、タワー状にしてあるものは分類が一塊になっていることから、それから読み始めた。
魔法使いについての魔術師なりの見解が書かれている本があった。
魔法使い/その存在は謎とされ、一部では魔術を何の詠唱、媒体もなしに使えるらしい。
その中でも特質すべき異名をとる者たちがいる。
・トバルカイン
・ヘカテリーナ
・トリスメギストス
・クローリー
この四名は桁違いで、何千年も生きているらしいと情報がある。
しかし、特出すべき能力は不明で地方で伝承が残るのみ。
次に、王室に使える魔法使い、宮廷魔道師はいまだ記録に新しい。
・エレメンタラー
5色を司る魔法使いはアスガルドの主要の護り手となっているという。
・セブンビースト
七匹魔獣を飼いならす魔法使い、所属は不明。
・クリエイター
人形遣い、ルフランで魔動騎士に携わる研究者。
この三名が依然として有名だが、この魔法というものは一人一人の個性に左右される傾向があるらしい。
属性魔術に特化するもの、契約魔術に特化するもの、製造魔術に特化するものと系統とも言うべき、
自己の趣向にさゆうされるらしい。
それにだ、魔術として起動するのではなく、魔法として起動されたものには明らかに威力に違いがある。
魔法とは魔法使いの意識を利用した術の記録にあると思われ、魔力を間接的に使用しない。意識内から直接起動するらしい。
このことから、魔法とは術者の方でアレンジしてしまうこともあるらしく独自性の術式を作ることが普通らしい。
2日目、
ギルド制度
年齢は13歳から実践戦闘に参加可能。室内仕事等は、子どもでも出来る様に登録することを条件に受け付けている。
ランク制もあり、S,A,B,C,D,Eの六段階。
依頼の種類も様々、子供用の依頼、大人用の依頼と分け隔ててはいないが、一応の猶予が設けられている。依頼の形態は、捜索、探索、護衛、討伐等々依頼者によって代わる。
商人ギルドの仲介もしているので、店を出すときには一度、このぎるとを通さないといけない。
錬金術協会というものがあり、その特許をとる申請などもギルドで出来るらしい。
3日目、
魔動騎士
魔動騎士/動力は魔動機関を使い魔術師専用の攻城戦用の突撃機として利用された。骨董品と揶揄される、オリジナル達は、その使用頻度は決闘用に近く団体戦より単騎での戦闘に特化、魔道機関も独自のものをつけている。基本骨格は全長6,7M前後、武装は剣や弓や槍等、多岐にわたる。
量産型についてはルフランの技術者たちが総力を結集しオリジナルのコピーとして製作したらしい。後の技術奪取の弊害により、他国に数機盗まれたり、開発者の誘拐等があり技術者の確保はかなり厳重になっているらしい。
4日目
壊れた月。
数千年ほど前に、巨人の弓でうがたれた月。
神、悪魔、何とでも言うらしいが過去にそれが出現。
それを滅する浄化の矢を放ったとき、あの月ごと射抜いたという伝承がとある遺跡からでたらしい。
5日目、
大陸(家の書庫の情報と差し引いて)
この大陸はオーガベルトという大陸らしい。
中央にあるアスガルド
北をルフラン
南をエルダイン
東をシルトベルヌ
西のアルトリア
と五大国が連なる。今現在はエルダイン地方の片田舎に俺はいることになる。
アスガルドの地を俺が足を踏み入れるわけには行かない。視察程度ならいいかもしれないが、母と瓜二つの黒髪と赤眼は結構珍しいことが解った。この町に入ってから、見かけるのは赤髪、茶髪、金髪ばかりで黒髪が珍しいことが浮き彫りになった。
つまりは、俺がシュバルツとルナの子どもとばれる可能性があるわけだ。
戦力にすらならん今の俺では、ハッキリ言って自殺行為。
だから、経由していくならアスガルドを迂回していく道に自然となってしまう。
東のシルトベルヌは高山地帯で竜族が住まう土地らしい。
西のアルトリアは草原地帯と港が近くにあり、海上から別大陸に行くことも出来るらしい。
まぁ、今はここで初期の地盤を固めなければどうにもならない。
6日目
錬金術
これは、科学に近いがやはりファンタジー要素が混じる。
金の練成、エリクシル、ホムンクルス等、多岐の分野に傾倒し、この協会の主人はホムンクルスという、人工生命に没頭してるらしい。
だが、俺の注目したのは完全に別物だった。貴金属の分解と再構築、魔術で行うことが出来るという。
これには俺の技術屋としての力が意過分か発揮されることだろうと片っ端から読みふけった。
これで副職を手に入れたも同然だった。
7日目
魔術
今、俺に一番かけている常識だ。
思考領域内に保存することで、俺の場合はそれだけで使えるはずなのだ、だから必要なのは確実な術のみでいい、後はこちらでどうとでもなる。
だが、ここで手に入ったのは火と風の魔術式だけだった。
ここまでで、どうにかあの狭苦しい部屋も項目別に直し終えた。
一回も見張りも監査もなく時間になったら帰るという単純行為を何度もしてしまった。
おかげでゆっくりと本で情報収集できたのはありがたかったが、この後は、呼びに行くしかないのだが、どの部屋に入ればいいのかわからなかった。




