約束・・・4
めな が転入してきてから5日がたった。
私とめなは、部活に入ることなく、放課後はずっと2人で話していたから、どんどん親しくなっていった。
いつの間にか、私たちは「あだ名」で呼び合うようになっていた。
めなは、人懐っこい子だ。
若菜ともすぐになじんだ。
3人で一緒にいることも少なくない。
でも私は、心の奥で 親友はつくらない ということが引っかかっていた。
・・・相談・・・してみようかな・・・。
思い切ってめなに聞いてみることにした。
すると、めなはこう言ってきた。
「ねえ、あーちゃん? あーちゃんはお母さんに、なんで明日香って名前を付けてくれたのか聞いたことある?」
名前?
そこで名前の話が出てくるのは以外だった。
「そういえば小学2年生のとき・・・。」
『明日香? お母さんはねー、明日香が毎日を元気に過ごしてほしい。明日を生きてほしいから、明日香って名前を付けたの。毎日元気に生きて、お父さんを喜ばせてあげないとねー。もし、明日香の病気のことでいじめる子がいたら、お母さんが助けてあげるからねー・・・。』
「・・・みたいなことがあったような?」
そしたら、めなは私の手を取って明るく言った。
「だったらその通りに生きなきゃ! 毎日を大切に・・・がんばって、お母さんもお父さんも喜ばしてあげなきゃ! あーちゃん、2人のこと大好きなんでしょ? 少なくても私と若菜ちゃんは、あーちゃんの親友のつもりだよ? 私も協力するから、一緒にがんばるって約束して?」
私は目が覚めたような気持ちになった。
今まで何をやっていたんだろう。
毎日毎日同じことが過ぎていくのをただ待つだけ。・・・そんなんじゃ駄目だよ!
私が死んだら・・・なんて考えている場合じゃない!
それまで何をするか・・・お母さんにしてあげられることを考えなきゃ!
めな・・・なんて現実的なことを言う子なんだろう・・・。
私は1人じゃないんだ!
お母さんがいる・・・家族がいる。
若菜とめながいる・・・親友がいる。
これからのこの時間を大切にしなきゃ!
「めな、ありがとう! これからは、悲しませないようにするんじゃなくて、悲しんでもらえるようにがんばるよ!」
「うん、一緒にがんばろっか! 約束だよ!」
こうして、私の人生は変わり始めた・・・。




