不思議な少女・・・3
「・・・明日香、どうしたの? 顔が引きつってるよ〜?」
「あぁ、ごめんごめん! ちょっと魚の骨がつっかかった!」
「えぇっ?! ほらご飯飲み込むとかさ〜・・・。」
・・・本当はつっかえてなかったんだけどね、小骨・・・。
放課後。
ほとんど毎日が検査のために部活にも入れない私は、家の近くの公園のベンチに腰を掛けていた。
詳しく説明すると、毎日検査を行わなければいけないほどに・・・事態は悪化している。ということになるのだろう・・・。
医者は私になにも言ってはくれないが、そんなことはもう大体わかっている。
だから私もしつこくは聞かなかった。
それでも最後の最後まで学校に通いたかった私は、毎日通院の道を選んだ。
若菜にもこれ以上心配かけたくないしね。
木が太陽の光をちょうどよくしてくれている。
ここの公園のベンチはいつも静かでお気に入りの場所だった。
気持ちが落ち着く場所でもあった。
・・・でも、今日の公園には人影があった。
砂場のほうで、男の子と女の子が遊んでいる。・・・兄弟だろうか?
転んだ女の子のことを、男の子がなぐさめている。・・・まるで私と若菜のようだ。
私達は兄弟ではないが、その光景はそっくりだった。
「・・・兄弟かぁぁ〜・・・。」
お母さんは、私が 大血管転移 だと聞いて、きっとものすごくショックだったのだろう。
『お母さん、明日香にはお兄ちゃんとか妹とかいないのぉ?』
と 小さい時によく聞いたが、
『私には明日香が必要なの。明日香が元気に生きてくれれば、もう何もいらないのよ? そうでしょ?』
としか言わなかった。
そう言われると何も言い返せなかったが、今思えば また明日香みたいな子が生まれてくるかも知れないから・・・
たぶんそう思っていたのかもしれない。
でも、お母さんは 普通じゃない私を一生懸命に育ててくれたんだ。たった1人で。
あ〜あ〜〜、私って結局、自分の大好きな人のそばに最後までいてあげられないのかもしれない。
私のほうが先にお父さんを追いかけて行くような終わりになるのかも知れない・・・。
近々そう感じていた。
そのためにも、お母さんを守ってくれる・・・妹や弟が居て欲しかった。
私がいなくなったときのお母さんの顔を思うと、泣きそうになる。
悲しませる人を1人でも減らしておきたいために、私は親友をつくらなかった。
恋人なんて論外だった・・・。
どうせ悲しませるだけだから・・・・・。
読書さんを疲れさせないように、1部ずつを短くしてるので、サブタイトルが同じのが続いてます・・・汗
どうですか? 読みにくいですかね?
いよいよ次の回では、もう1人の 変わった少女が登場です。
夢のようで現実の世界をご覧下さい。
※出来るだけ1日1部を目安にして書いていきます!