再会 ・ 別れ・・・3
夜中の2時をまわった。
私はふと思い出して、バックの中から財布を持ってきた。
そして、中からめなと撮ったプリクラを取り出した。
夏休みに入る少し前に撮った、あのプリクラだ。
「見て、めな。この頃の私達ってなんかすごく幸せそうだよね〜!」
するとめなは、私の手を握り横目で見ながら言った。
「私は今が1番幸せ。」
「・・・そうだったね!」
私はこのとき改めて思った。
めな・・・行かないで・・・。
「ねぇめな? ・・・生まれつきって嫌?」
少しの間があり、
「ヘヘ、嫌だな〜。」
と、返事が返ってくる。
「そっかぁ。・・・私も生まれつきの病気って嫌だな〜って・・・・・? めな?」
めなの白くて柔らかな頬に、月の光が反射して何かが光った。
そしてめなは言った。
「あーちゃん・・・。命日が見えるってことはね? 辛いし、悲しいし・・・とっても"孤独"・・・なんだよ・・・。お父さん と、おか ぁさんが 死んじゃっ・・・てから、学校行く・・・ときも、決まって 1人・・・だし、仲のいい子 だって・・・命日が 近いときもあっ・・・たのぉ。」
私は今、目の前で起きていることが信じられなかった。
「・・・で でも・・・ね、あーちゃんに、会ったとき、"かたち"は違う・・・けど、おんなじ思い をしてる子がいるんっだなって考えて て・・・。だ か らぁ、あーちゃんに『めな』って呼んでもらえて・・・嬉しかったのぉ・・・。ヒック」
今まで涙なんて見せたことのなかっためな。
むしろ明るいときしか見せなかっためなが今・・・・・泣いているんだ・・・。
私と同じように・・・ううん。私以上の苦しみを背負っていたのかもしれない。
私はめなの赤くなった顔を肩で隠すようにして抱き寄せた。
「ありがとう・・・、ありがとう・・・、ありがとう・・・。めな・・・。今泣いてくれてる人がいる。めなが泣いてくれてるってことが何よりも嬉しいよ・・・。めながくれた命日・・・絶対大切にして、残りの人生を生きて行くから・・・。そしたら、めなのところに行くから・・・。これが私達の最後の約束だからね・・・。」
「・・・う・・・ん。待ってるか ら ね・・・。」
待って・・・めな・・・。
1人にしないで・・・めな・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・行かないで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
いよいよ次回で最終回になりますッッ!
・・・あれ、10部弱もなかったですね・・・汗