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命日  作者: 菜乃香
25/26

再会 ・ 別れ・・・3

 夜中の2時をまわった。

 私はふと思い出して、バックの中から財布を持ってきた。

 そして、中からめなと撮ったプリクラを取り出した。

 夏休みに入る少し前に撮った、あのプリクラだ。

 「見て、めな。この頃の私達ってなんかすごく幸せそうだよね〜!」

 するとめなは、私の手を握り横目で見ながら言った。

 「私は今が1番幸せ。」

 「・・・そうだったね!」

 私はこのとき改めて思った。


 めな・・・行かないで・・・。


 「ねぇめな? ・・・生まれつきって嫌?」

 少しの間があり、

 「ヘヘ、嫌だな〜。」

 と、返事が返ってくる。

 「そっかぁ。・・・私も生まれつきの病気って嫌だな〜って・・・・・? めな?」

 めなの白くて柔らかな(ほお)に、月の光が反射して何かが光った。

 そしてめなは言った。

 「あーちゃん・・・。命日が見えるってことはね? 辛いし、悲しいし・・・とっても"孤独"・・・なんだよ・・・。お父さん と、おか ぁさんが 死んじゃっ・・・てから、学校行く・・・ときも、決まって 1人・・・だし、仲のいい子 だって・・・命日が 近いときもあっ・・・たのぉ。」

 私は今、目の前で起きていることが信じられなかった。

 「・・・で でも・・・ね、あーちゃんに、会ったとき、"かたち"は違う・・・けど、おんなじ思い をしてる子がいるんっだなって考えて て・・・。だ か らぁ、あーちゃんに『めな』って呼んでもらえて・・・嬉しかったのぉ・・・。ヒック」

 今まで涙なんて見せたことのなかっためな。

 むしろ明るいときしか見せなかっためなが今・・・・・泣いているんだ・・・。

 私と同じように・・・ううん。私以上の苦しみを背負っていたのかもしれない。

 私はめなの赤くなった顔を肩で隠すようにして抱き寄せた。

 「ありがとう・・・、ありがとう・・・、ありがとう・・・。めな・・・。今泣いてくれてる人がいる。めなが泣いてくれてるってことが何よりも嬉しいよ・・・。めながくれた命日・・・絶対大切にして、残りの人生を生きて行くから・・・。そしたら、めなのところに行くから・・・。これが私達の最後の約束だからね・・・。」

 「・・・う・・・ん。待ってるか ら ね・・・。」


 待って・・・めな・・・。

 1人にしないで・・・めな・・・。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・行かないで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 いよいよ次回で最終回になりますッッ!

 ・・・あれ、10部弱もなかったですね・・・汗

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