事実・・・4
なんで、私が知らないことを利緒さんが知ってるの?
そんな顔をして利緒さんを見つめていると、利緒さんはそのことにも答えてくれた。
「実は、明日香ちゃんに命日のことを質問される前にね、明日香ちゃんの病室から泣いて出てくる命奈美ちゃんにでくわしたの。そのときに、話を聞いてあげてたの。明日香ちゃんの命日がどんどん近づいてくるものだから、落ち着かなかったのね・・・。」
「・・・・・。」
「明日香ちゃんは気付いてたかわからなかったかもしれないけど、命奈美ちゃんね、毎日お見舞いに来てくれてたのよ? 明日香ちゃんに名前のこと話しちゃったっていって、『私も名前大切にしなきゃ』って言ってたわよ?」
「めな・・・。」
「昨日だって、明日香ちゃんのことた助けたいと思って、駆けつけてくれたんだね・・・きっと。」
私は話を聞きながら涙が止まらなかった。
めなに逢えて人生変わった・・・。
めながいなかったら、私は今どうなっていたんだろう・・・。
・・・1人むなしく、孤独に・・・死んでいただろう・・・。
私の本当の命日は過ぎたのだ。
めなが変えたのだ・・・。
わからずやの私で本当にごめんね・・・。
ごめなんなさい・・・めな。
「・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・。」
利緒さんが口を開いた。
「・・・1つだけ、命奈美ちゃんに会える方法があるの。」
「方法って・・・どうするんですか?」
「私の命日を命奈美ちゃんにあげるの。」
はっ? 利緒さん何言って・・・。