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命日  作者: 菜乃香
19/26

事実・・・3

 「なんで、めなが・・・。私、最後の最後にめなに言った言葉が『出てけ!』って・・・。なんで・・・なんでよめな―――。」

 私の目から涙があふれ出てきた。

 その姿は、とても中学3年生に見えないだろう。

 ただただめなを思って泣いた。

 そして途中で考えた。

 「利緒さん。めなの両親はどうしてるんですか?」

 「それがね、命奈美ちゃんの両親そろってこの世には・・・」

 ・・・うそっ!

 めなは、あんなに明るい子だったのに、お父さんもお母さんもいなかったなんて!

 そういえば、会ったことない。

 「命奈美ちゃんの名前はね? お母さんが付けてくれた名前なんですって・・・。『たくさんの生き物たちに、あなたの優しさを配ってあげなさい・・・振りまいてあげなさい。あなたなら、たくさんの命と優しさを実らせてくれることでょうね・・・。』って。」                                                     

 めなにそんなことがあったなんて・・・。


 『ありがとう、めな! 私これからは悲しませないようにするんじゃなくて、悲しんでもらえるような子になりたい! 努力するよ! 努力するよ! 約束する!』                                               

 『うん! 一緒(・・)にがんばろうか!』


 何気なくしためなとの会話・・・。

 この1文には、どんな気持ちが込められていたのか・・・。

 「命奈美ちゃんは、あなたに出会ったとき、『この子に決めた。この子に生きるって楽しいっていうことを教えてあげなきゃ!』って、純粋にそう思ったんじゃないかな?」

 そうだったんだ・・・。

 めな、そんなこと思ってたの?

 ・・・?                                                    

 おかしいよ。

 そっきから、なんで私の知らないこと、利緒さんが知ってるの?

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