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命日  作者: 菜乃香
17/26

事実

 チュン・・・チュン・・・チュンチュン・・・


 鳥のさえずる音が聞こえ、目が覚めた。

 病院に入院して、ちょうど1週間になる。

 いつもと変わらない朝である。・・・と思ったら、今日は違った。

 なんだか、体の具合がよくなった・・・ような気がする。

 スッキリとした開放感ある感じ・・・わかってもらえないかもしれないが。

 なぜか、横に利緒さんが座っている。

 「おはよう。目、覚めたのね・・・。よかったわ・・・。」

 (???)

 「おはようございます。こんな朝早くにどうかしたんですか?」

 「実は、明日香ちゃんにいいお知らせがあるの。出来るだけ早く知らせたいなぁと思って。」

 (いいお知らせ?)

 「明日香ちゃん・・・今日で退院よ! おめでとう。もうすぐお母さんが来ると思うから・・・。」

 「・・・た、退院? ですか?!」

 もう2度と退院なんて出来ないと思っていたのに!

 嬉しい!

 家に帰って、自分のベットで寝られる!

 お母さんの手料理が食べられる!

 学校に行ける!

 それに・・・めなに謝りたい。

 また、若菜とめなと楽しく話したい!

 ところが、嬉しそうな顔をしている私を見つめて、利緒さんは悲しそうに言った。

 「それともう1つ。悲しいお知らせがあるんだけど、落ち着いて聞いてもらえる?」

 「えっ?」

 (悲しいお知らせって何・・・・・・・・?)

 想像もつかなかった私は、次の利緒さんの言葉を聞いて絶句した。

 「昨日の昼間、命奈美ちゃんがね・・・・・なくなったの・・・。この病室で。」


 

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