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命日  作者: 菜乃香
15/26

本当の気持ち

 今まで聞かなかったこと・・・いや、聞けなかったことを・・・聞かなきゃ・・・。

 聞いても、本当のことを言ってくれるかわからないけど。


 「めな・・・私ね、自分の命日が知りたいの。めなには、私の命日が見えるんだよね?」

 「・・・・・・・・・・。」

 めなは、まだうつむいている。

 「めな、顔あげて?」

 めなは、言われるとゆっくりだが、素直に顔をあげた。

 「私の命日・・・・・見えた?」

 「・・・・・・・・・・。」

 やっぱり黙っている。

 「いつ何が起こるのかもわかるの?」

 「・・・・・・・・・・。」

 「もしかして・・・私が倒れるって知ってて学校休んだの? 違うよね?」

 「ごっ、ごめんなさいっぃ・・・でも―――」

 私は頭の中が真っ白になった。


 『あーちゃん! お母さんも心配するし、そんな遠くって・・・ほら、危ないし。次は私とじゃなくて、お母さんと買い物とかもいいと思う!』・・・。


 前にめなが言っていた言葉がよぎると同時に、涙が流れ出てきた。

 あの言葉には、本当はどんな意味が含まれてたの・・・?!

 「・・・私はあーちゃんを―――」

 めなは話を続けていたが、私には聞こえていなかった。

 「・・・うるさい! 聞きたくない! なんなの? 名前がどうのこうの言ってやる気にさせておいて! どうせ、すぐ死ぬんじゃない!」

 めなは部屋のドアまで後ろ向きによろけた。

 それでも私の口は止まらない。

 「めなのバカ!!! 出てってよぉ・・・。」

 「違う・・・違うのあーちゃ―――」

 「出てけ!!!」

 めなは、よろけながらも走って出て行った。

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